登山におけるWebサービス・アプリ(iOS目線)

大人になってからの初登山にYAMAPを利用した

登山アプリについてなんとなくメモ書いていきます。

自分は現状YAMAPをメインで使用しています。
登山アプリの機能として必要なのは下記の機能かなと思っています。
  1. 登山計画の作成
  2. 行動中の地図確認
  3. 軌跡の記録
  4. 写真の掲載
  5. 各種記録の共有
その中でもいくつかのサービスを比較し、YAMAPが最適と感じたのでメインではYAMAPを使用しています。

サービスの種類としては
などが主だったものです。
この内YAMAPとヤマレコは総合的に使用できるアプリ。
コンパスとヤマケイオンラインはWebがメインです。

上記の1~5を満たすものとしてはやはりYAMAPとヤマレコが有力で、ヤマレコはかなり前からある模様。YAMAPは比較的新しいサービスですね。
因みに自分はiPhoneでしか利用していないので全てWebとiOS利用者の目線です。




■ヤマレコ

登山サービスの老舗。元々山岳会から発足したというあたりも歴史を感じる。
ユーザー数も多いようで、Googleで検索するとヤマレコの記録がよく出てきて参考にすることが多い。
記録というところに重きを置いているようで、客観的か、文章量が多いか、写真は、などレポを評価して情報量の目安としてランクがつけられる。
一部そこでランク目的の投稿もあったりするみたいですが、全般的に見れば情報を得たい側からすると合理的な仕組みだと思う。

登山計画もヤマプラという連携サービスを使用することで計画を立てやすい。
コースタイムの自動計算、見やすい地図など。
地図は紙媒体では定番の山と高原地図を使えるので情報量と見やすさのバランスが良い。
コースタイムはポイントをクリックしていくだけで総時間が積算されていくので、計画を検討しやすいし、出発時間を変えれば全て連動するなど使いやすい。
2019/3まではここで作成した登山計画をコンパスに連携して提出する機能が無料で利用出来たので非常に便利でしたが、2019/4からコンパス提出機能が有料になってしまいました。

登山計画の提出自体は安全に関わるところなので無料のままにしてほしかった。
提出されているに越したことはないのに有料になると当然提出率は下がるのではないでしょうか、
写真だったりコースタイムと実際のタイムとの比較など安全には直結しない便利機能に有料の差別化を設ければよいのかなと思います。

実使用の部分ではアプリを使用すればGPSで軌跡も記録できます。
その後記録を作成する際に写真を掲載できるが容量に制限があります。
自分は一眼で枚数も多いため、この時点でメイン利用の候補から外しました。

登山計画の立てやすさでは一番なので、登山計画の検討には利用させてもらってます。
ただし有名、人気の山域は地図があり計画を立てられるんですが、マイナーな山域や地方の低山は地図がないため計画を立てられません。

■YAMAP

比較的新しいサービス。運営会社もベンチャー企業という感じ。
最も良いと感じたのは写真の容量が無制限だったこと。もちろん圧縮はされるけれど、容量無制限は大きい。ここでメイン利用に使うことに決めました。
また写真をスマホで簡単に拡大出来るのも何気に気に入っています。

ただし最近改修が入って1枚に対して容量制限がかかってしまった。なのでいちいち圧縮してからアップロードしなければならず、現像した後に上げるのが面倒になってしまいました。

アプリやWebのデザインは最近の親しみやすいシンプルなGUIになっています。
ヤマレコが記録を残すことと計画を立てることを重視しているのに対してYAMAPはユーザー同士のコミュニケーションを重視したよりSNSよりのサービスと感じますね。

何よりいいなと思うのが開発側と掲示板やメッセージで意見を言えることです。
ユーザー目線から乖離したソフト、サービスほど無駄で使いにくいものはないと思ってます。仕事柄。

その点ソフトなのですぐに改善されるわけではないんですが、要望や意見を言える環境が整っているだけでも他のサービスとは違うなと感じます。またベンチャーだけあって改修のスピードも速い。

ヤマレコと同じくGPS利用出来て記録が可能。間違えて車に乗ってから切るのを忘れていても後から修正も可能だし、記録しておけばカロリー消費(精度は別)や行動時間、累積標高などが分かりやすく表示される。

登山計画に関しては地図やコースタイムが記載されている山域が他のサービスより圧倒的に多い。なので初心者にも始めやすい。最初っから穂高に行く人はそう多くはないでしょう。誘われる人は別として。
ただし大きなネックとしてはコースタイムが自動計算されない点です。
コースタイムを確認しながら自分で計算して入力する必要があります。
そこまでなら計画を自分の頭で考えた方が覚えられるなどの理屈があるかもしれません。(それにしても理念の解説はほしいですが)しかし出発時刻などを修正した際に他が連動しないのはどうしたことか。

計画を立てる→ちょっと時間オーバーだなと思う→朝を早くしようとする→工程の全てを修正しなければならない

これはキツイ。最初ちまちまやっていましたが、登山計画だけは他のサービスを使用した方が圧倒的に楽なのでヤマプラやヤマケイオンラインを使っています。
地図自体は国土地理院のもの?なのか詳細だが少し見にくいところもあります。逆に地図記号や地形を読める場合はこちらの方が良いかもしれませんね。
最近磁北線なども印刷時にいれられるようになったため便利になりました。

登山計画のところは技術的に出来ないわけがないのでやらないだけか優先度が低いだけかと思うんですが、そのうち自動計算に対応してくれることを願います。

2023.09.16 追記

時間が経ち、YAMAPも随分変わりました。
アプリで登山計画を立てる時に経路の自動計算が出来るようになったのは素晴らしいです。
しかしWebは相変わらず。計画段階では出来れば小さなスマホ画面じゃなくてPCのWeb上でやりたいと思うんですが、難しいんですかね。

また写真の容量が10MB/枚に制限されたことや、(ここはいずれそうなるだろうと思っていたので特に。)有料会員でないと写真アップロードに制限が出たことも変わった事です。

実質写真を多く上げるなら有料会員は必須ですね。そして有料会員も値上げされました。
YAMAPの実力がついてきて、おそらく現状この界隈では最も勢力がある、また昨今の値上げ事情もあるでしょう。

便利機能よりもストアの充実やいいねのドーモ化などいまいちよく分からない機能実装が優先されるのはモヤっとしますが、見守り機能で遭難防止に役立てているのはいいことかなと。

ちょっと登山の頻度も下がってきているので有料会員もどうしようかなと思ってはいますが、近所のマイナーな山とかもレコ残せるのは相変わらずYAMAPだけなので、ひとまずは継続で考えています。

■コンパス

コンパスはサービスとしては他に劣るが長野県警などと連携しているのが大きいですね。
PCやスマホに慣れた世代が登山届を紙で書くのは面倒に感じてしまうが、Webで提出出来るのであれば提出するのではないでしょうか。もちろんそれが身の安全にもつながります。
ただヤマレコと無料で連携していたのに有料になったのはコンパスの利用料と聞くから世知辛いものです。その内入山税が発生してその税金で小屋やシステムの保守を賄うなんてことになるかもしれない。人口減少の日本ではそれもかなわないかもしれないですが。

■ヤマケイオンライン

Webのみのサービスなのでオフラインで使えないので現地ではあまり意味がありません。
しかしコンパスのように県警に登山届を提出する連携機能を持っており、コンパスが有料になった今微妙に利用価値が出てきているのかなと思います。
ただ計画の立てやすさではヤマレコにかなわないし、記録の面でも他サービスに比べ特色がないかなと思います。

■まとめ

とりあえず今は登山者の増加に対する需要に対してサービス側が成長している時期かと感じます。登山ブームがひと段落してサービスもこなれてくればいろいろ安定して使いやすくなっているんじゃないでしょうか。
今は使い分ける感じですね。

オフラインでGPSと地図を利用可能なアプリは安全登山のためにも是非使うべきだと思ってます。
本来勉強と経験が必要な地図を読む技術がなくともある程度現在位置や方向を把握出来るから。使っていた方が明らかに道迷い対策になる。
ただし過信は禁物で、GPSの精度というのは大雑把だし障害物があったり霧が深い時など条件が悪ければ簡単にロストする。ロストした時に頼りになるのはやはり紙地図と物理コンパスになるので併用は忘れずに。万が一遭難してバッテリーが尽きれば使えなくなる点も留意しておきたいですね。

記録に関して、ユーザーが増えれば色んな人がいるわけで、バカッターならぬバカレコに相当するものもあるみたいです。まだ目の当たりにしたことはありませんが、実力を伴わない山行をして自慢したり立入禁止区域に入る記録を上げるなど。YAMAPにももちろんあるようです。

前者はそのまま遭難している例もあるし危険極まりない。
安全と楽しみのために利用しているサービスであるにも関わらず付き合い方を踏み外してしまっているのではと感じます。

後者はバカッターそのものでしょうか。ダメだと言われていることを実行し、何故それを誰もが閲覧できるWebに掲載するのか理解出来ないところです。
御嶽山の禁止区間に立ち入った記録では書類送検までされています。

想像力が不足しているのか根拠のない自信があるのか。
全世界に公開するWeb上に晒して特定できないと思っているでしょうか。
それで特定された例がニュースですら散々取り上げているんですが。
ただそれらを罰するのは司法・警察などであって個人でないことは言うまでもありませんね。

日本は機械は得意ですが、IT分野は苦手と言われてきました。
Webとの付き合い方などこういったITリテラシーの低さはそのツケでもあるのかもしれません。
教師にITに詳しい人がめっぽう少ないというところもあるかもしれないですが。今は違うんでしょうか。

脱線。

自己顕示欲や承認欲求は誰しも持つものだろうし一概にダメなわけではないと思います。
行動のエネルギー、糧とする分には良いんじゃないでしょうか。ただよく言う一線を越えてはいけないし、強すぎる欲求は何事も自分の身に跳ね返ってくるものなのかなぁと思います。

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