日帰り:美濃戸から赤岳周回 ~12月 爆風と雪の赤岳~



友人が雪山に行きたいとの事なので木曽駒を企画。
しかし北アルプスからの寒波でどうも天候が荒れそう。
晴れ予報が出ていた八ヶ岳に変更することに。

美濃戸の林道は相変わらずのボッコボコですが、特に凍結などは無し。

駐車場はこの時期だから空いてるだろうと思いきや6時過ぎの時点で結構埋まってる状態でビックリ。

そそくさと準備して出発です。


南沢〜行者小屋




木曜日あたりのレポを見た感じだとさして雪は無さそうだったので完全に夏道・・・かと思いきやそこそこ雪はあったのでチェーンアイゼンでザクザク進みます。

南沢は北沢に比べて途中まで傾斜が急で、岩が多く、足に負担が来ますね。

行者小屋が近づいてくると横岳などが見えてくるはずが・・・全く見えない・・・。

天気予報、とは。

行者小屋に着いたらアイゼン装着、オーバーグローブ装着など準備を整えます。

隣で山岳会の方でしょうか?
フル装備で点呼などしており、ちょっとカッコ良かったです。

そしてこの方達とはコース内でその後会わなかったので、バリエーションに向かったのでしょうか。

行者小屋〜地蔵尾根

行者小屋から地蔵尾根に向かい、取りつきます。

秋頃に登った事のある地蔵尾根ですが、相変わらずの急登。
こちらも事前のレポとはうってかわって雪まみれ。

木曜以降晴れていたように思ったので、大丈夫かと思いましたが甘かったですね。






途中降りてきた方が強風すぎて赤岳展望荘で引き返して来たとのこと。

稜線に出てみて撤退かどうかの判断をしようと思い進みます。

次に降りてきた方々は赤岳登頂されたとのこと。ブリブリの強風ですと聞いて気が引き締まります。

慎重に鎖場と梯子階段を通過して地蔵の頭に出ます。

地蔵の頭〜赤岳

本日の核心部。

ガッスガスの中、強風が西から東に吹き荒れます。予報では-9℃の風速23m/s。

これが風速で20m/sの世界。
厳冬期に行った硫黄岳の時と似た感じです。

ただ今回はそこまで寒くはない事、睡眠もしっかり取れており身体もあったまっている事は大きな違いだなと。

吹き飛ばされる程の風なら引き返す事も考えましたが、なんとか歩けると感じたので進みます。



赤岳展望荘の風下で小休憩し、秘蔵の塩にぎりをドロップインします。
建物の力は偉大。

これが効いたのか、かじかみ始めていた指先がその後しばらくしてから血流が回りかなり温まりました。

やはりおにぎりは偉大。

お湯も飲みましたがまぁ旨い事。
水道水を沸かしただけですが。
でも、凄く、旨い。

風は凄いものの、なんとか進めそうなので赤岳登頂を目指す事にします。

進んでいて気付いたのはルートの中の大半が風下を通してあるということ。
日本海側の低気圧からくる強風を避けるためなのでしょうか。(妄想)

しかしやはり時折風上に出るので、そこは爆風に耐えて進みます。






幸いな事に雪はあるものの、ガリガリに凍っているのではなくパウダーが軽く凍った程度なのでサクサクとアイゼンが入り登りやすい。

そうこうしている内にうっすらと頂上山荘が見え、無事に登頂しました。




登頂時の感動はひとしお。
景色は全く見えないけれど、達成感が凄いです。

山頂も風が凄いので、ササっと写真を撮ったらサクサク撤退。

赤岳~文三郎尾根

元々景色が良ければ阿弥陀もと思っていましたが、この天候と予定より遅れている事もあって阿弥陀はスキップ。





山頂直下の岩場を慎重に下ります。
こちらは風が弱く、ガリガリの凍結もなかったため慎重に降れば無事に降りる事が出来ました。

むしろ地蔵尾根の方が下るのは怖いかもしれない。

階段が見えてきたら後は行者小屋までひたすら下るだけです。
晴れてればここも展望が良いですが、何も見えないのでただただ下ります。




行者小屋〜美濃戸

小屋まで降りたら昼メシです。
寒いけど肉持って来たから食うぜ!

豚の方ロースに塩ふったらとんでもなく美味かった・・・!
身体が求めているものドンピシャなのだろうか、牛肉より豚肉の方が美味しく感じました。




友人から食後に紅茶ラテをもらったらなんとも暖まる!コーヒー好きだけど、身体を冷やすから冬はこっちのほうがいいかもしんない。

しかし肉に合わせるのはやっぱり白ごはんがいいなぁ。白ごはんを上手いこと食べる方法を見つけないと。

友人の師匠いわく、サトウのご飯を湯煎するといいらしいから今度試してみようそうしよう。

食後は冷えるのでそそくさと下ります。
南沢は下りの道が分かりにくく、踏み跡に入るといつの間にか道がない、という事があるので注意が必要です。







また後半に岩が多い結構な下りがあり、ヘロヘロな体に応えますね。

美濃戸まで下ったら終了です。

所感

気温風速

事前の登山天気の予報では-9℃の風速23m/s、晴れ予報。

実際はほぼずっとガス。
SCWの観測では-4℃ほど、風速は10m/s程度。

体感は予報の体感に近かった。
しかしあれで10m/sなら20m/sの世界とは?

風向きは西から東。文三郎尾根側は阿弥陀が盾になって風が弱かったんだろうか。

気温は手持ちの温度計がうまく作用しなくなったので、何がいいか模索中。

装備

樹林帯は
化繊ロンT→化繊シャツ→クラッグジャケット
にチェーンアイゼン

地蔵尾根以降は
上記にフリース、レインウェア、10本アイゼン。
グローブはインナーの上に冬用テムレス。
テムレスはかなり浸水しにくいのは良い。
ただ保温性はあまりなかったので、インナーをもう少し充実させたい。

ピッケルは悩んだ末に持っていかなかったし、必要なかったけれど上の状況が読めないのだから持って行くべきだったかなと反省。

カメラ

安定のD750に24-85mm 2.8-4D、SIGMA 17-35mmを持参。
やはりカプラー式のAFタイプは電子部品が少ないので故障の心配が少なくていい。
ZマウントでAF出来ないのはネックだけど。

D750は相変わらず半分凍ってたけど相変わらず普通に使えていて面白い。

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