ビミョーに古いレンズ特集3 | Tokina AT-X270 Pro 28-70mm f2.8 レビュー

28mm f2.8 ISO100

引越しや新型ウイルスなどいろいろ重なってしばらく山に行けそうもないのでレンズネタ。

やってきました大三元相当のレンズ。

Tokina AT-X270 Pro 28-70mm f2.8

です。







ヤフオクを物色してるとよく見かけるこのレンズ。情報は少ないけど玉は多め。

ネットでの情報としては

・クセ玉
・開放はゆるっゆるのふわっふわ
・開放は使い物にならない
・逆光耐性皆無

などなどネガティブな意見が散見されます。
しかし一方でフランスのアンジェニューという高級レンズメーカーにOEMしたモデルらしく、開放のゆるふわ感はあえてとの意見も。

真相はなんでもいいですが、実売1万弱で28-70f2.8のスペックは中々悪くないですね。

普通ならそこはタムロン28-75f2.8(A09)があるじゃないかと言われそうですが、あまりにありふれていて使う気になれないんです。天邪鬼なんで。後ピントがちょいちょい合わなくなるからたまに調整が必要とかいう話も見かけます。

Tokinaについて

Tokinaは元々質実剛健なイメージがあって好きなんですが、使ったことはありませんでした。トキナーブルーとかよく言いますね。青空が綺麗らしい。
このレンズに関しては特別トキナーブルーは感じないので、最近の話でしょうか。

APS-Cの広角レンズ検討する際にトキナーとタムロンで悩みましたが、店頭試写レベルでトキナーの方が解像してるなぁと印象を持ちました。

昔はオールマイティだったようですが、特に最近は広角レンズへ注力しており広角レンズのラインナップが幅広いです。ミラーレス用では単焦点が目立ちますね。

気になるレンズは結構あるんですが、いかんせん比較的重いモデルが多いです。
重くなってもいいからしっかりとした良いレンズを、という事でしょうか。
質感は悪くないですね。

またワンタッチクラッチフォーカスの機構を採用したモデルが多く、MFとAFの切り替えがスムーズ、と謳ってはいますが賛否両論分かれます。

ミラーレスが盛り上がる前はNikonと近いのかなと思わせる質実剛健さやデザインでしたが、最近はミラーレス化でモダンになってきてますね。

スペック

焦点距離:28-70mm
開放絞り:F2.8
最短撮影距離:0.7m
重量:800g弱(前後キャップ付き実測)
AF方式:カップリング
フィルター径:77mm

Nikon純正の28-70F2.8Dよりも一回り小さく軽いですね。
最短撮影距離はこの時代のこのスペックでは標準的でしょう。
ちょっと寄れないですがテーブルフォトしようと思わなければ特に困りません。

重量は重いですが無理って事もないくらい。

検討

F2.8標準ズーム興味あるなぁとは。

以前からずっと気にはなっていました。
だけど重さや評価の低さから二の足を踏んでいた感じです。

しかし中古でこの価格帯ならいっぺん試してみるのも良いだろうと。

何よりTokina使ってみたかったっていうね。
Nikon 24-70mm f2.8はいつか買うんだろうけどいつか。

なんだか古いレンズから使って行って今のレンズを使うとその違いが良くわかるのかなぁと思います。
28始まりでやっぱり24欲しいなとか、開放で全然ほわほわで、だったら重くてもいいから開放から使える方が良いよね、とか、マクロ機能じゃなくて切り替えなくても寄れると良いよね、とか。ですかね。

そうやって出てきたものに対するフィードバックがあっていろいろな変遷があって今のレンズの形や仕組みが出来てるんでしょうね。
歴史を感じるって言ったらおおげさかもしれませんが、なんとなくそんな風に思います。

さて実は検討するほど高くないのでほぼ即決でしたが、タムロン28-75とはずいぶん悩みました。だってあっちは古いといえど一応現代のレンズ。新品で買える。
一度試写したものの普通に良い。そしてf2.8なのに軽く小ぶり。
タムロンは使い勝手を良く考えて作ってるなと思います。

でもやっぱりTokinaの28-70は見た目が大口径って感じがして惹かれました。
なんと抽象的なと自分で思いますが、フィーリングはとても大事なのです。
自分が気に入らないとどんなに合理的なものでも使う気になれないってやつです。

他にもSigmaの24-60とかも思わんでもなかったんですけど、やっぱり見た目とか値段ですかね。

実写


最短撮影距離は少し長めの0.7m。このレンズの用途としてはそんなに困りません。
フォーカスクラッチをMFに切り替えたところ。切り替えはあるポイントでカチッと下がります。
Nikon用の最小絞りでのロック機構もついてます。

さて、実物は思ったほど大きくなく、実際の重さの割にはそこまで重いと感じません。
Nikon35-70f2.8Dより重いはずなんですが、Nikonの方がちょっと重く感じるくらい。
重心なんですかねぇ。

写りは駄目駄目な評価の割に、自分としては全然OKです。
実売1万以下でf2.8のボケを楽しめてこれならいいかなと。

ただ光量が不足した時の開放はてんで駄目だなと、知人の結婚式で思いました。

70mm f2.8 ISO320
28mm f5.6 ISO100
28mm f22 ISO800
日が差していて光量が確保出来れば開放でもパリッと解像します。
曇天だとやや眠め。特に望遠端が甘めでフレア気味になります。
悪くはないですけどね。

28mm f11 ISO100
因みに安い前期モデルを買ったので、フードはねじ込み式のあまりカッコよくないやつ。
なので写真は全てフード無し。逆光耐性も壊滅ってことはないなと思います。
条件悪いとフレアは結構出ますけどね。

後期型はバヨネットフードになるので花形だったかと思います。
SVがつくやつですね。

またTokinaお得意のフォーカスクラッチなる機構が入っていますが、このレンズの段階では一発というわけにはいかず、フォーカスクラッチとボディ側とで両方MFに切り替える必要があり、逆に面倒です。
この頃のNikonのボディ内モーター方式だからですね。

まぁおかげさまで雪山に持って行こうが動かなくなる気配すらありませんが。
機械式は構造が単純でシンプルなのがいいですね。

しかもインナーフォーカスなのでズームやピント合わせで鏡胴の全長が変化しません。
何気に高級仕様。
PROを銘打ち、実際に報道関係などでよく使われたそうですからさすがと言ったところです。

62mm f2.8 ISO12800
58mm f4 ISO280
ちょっとフレア気味だけど、光が当たる部分はしっかり解像しています。

50mm f2.8 ISO280
結婚式で役立つかなと思いましたが、暗いシチュエーションでは中々に甘々でちょっと厳しいかなと。昼間の式なら良いかもしれませんね。

ただ実売1万以下でf2.8通しを試すには十分かと。

さて、純正24-70に手を出すか、それとも70-200f2.8が先か。。。悩ましいですねぇ。


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