日帰り:中央アルプス北端 将棋頭山 ~桂小場からのクラシックルートで木曽駒に迫る~
雪が降ったら行ける時期にいこうと思ってた中央アルプス北端に位置する将棊頭山へ。
コガラから木曽駒に登った時に白い頭の山が見えて気になってはいたのです。
3:30-6:30で登山口へ。
黒川PAのスマートICが中央道の最寄りの出入口です。駐車場は西駒ステーションの少し先にあります。
指定した地点
〒396-0021 長野県伊那市伊那付近
https://goo.gl/maps/oXhQTwWfSGAuVKM3A
そこそこ広いんですがかなりの傾斜です。
登山口〜野田場
駐車場のすぐ隣が登山口です。
昔は木曽駒の事を西駒と呼んでいたのですね。
甲斐駒が東駒、木曽駒が西駒でしょうか。南駒ケ岳は現在もそのままですね。
伊那谷から見れば東駒と西駒ですが、木曽谷から見れば西駒が東駒なわけでなんのこっちゃ。呼び方のずれが分かった時に統一されたのでしょう。
伊那駒ヶ岳にならなかったのはなんでなんでしょうね。
登山口に看板がありましたが、企業のアサヒが寄付金を出して登山道の整備を行ったようです。木曽駒にはアサヒビールを担ぎ上げて飲みましょう、ということでしょうか。
少し歩くとぶどうの泉という水場があります。
そこからはジグザグで登り上げていきますが、緩く道をつけてあるため楽に登れます。野田場の手前で一部崩落地点がありますが、迂回路がつけてあります。
野田場には水場とベンチがあり、休憩に適していますね。
野田場〜大樽避難小屋
ひたすら緩い傾斜をゆるゆると登っていきます。何より道がかなり均されているので歩きやすい事この上ない。まるで平地のようです。
また登山道の位置からして日中ほとんど日が当たるため、晴れだと気持ち良い道です。
途中、伊那中学の登山教室で一行が落雷にあった事を記した石碑がありました。
こんな樹林帯にも落ちてくるのですね。
1人が落雷を受けた木の麓で、数十人が滝川となった登山道上で感電する形で被災したようです。ただ全員生還は出来たそうで、喜ばしいことですね。
石碑も綺麗なところを見ると、今でも被災した方が登られて維持されているんでしょうか。
先に進んで行くと広々とした地形に出て、大樽小避難小屋に到着します。
大樽小屋はこぢんまりとした避難小屋です。
トイレも併設されていました。確認していませんが、近くに水場もあるようです。
大樽避難小屋〜茶臼山分岐(行者岩分岐)
同じ桂小場からのルートで、沢を詰めた後急登を登るような感じでした。帰りに行こうかと思いましたが、コースタイムが不明なのと現在も使用されているルートなのか事前調べがなかったためやめておきました。あまり時間に余裕もなかったので。
さてここからがこのルートで大変なところ。
胸突き八丁の看板があり、その先は傾斜が増します。相変わらず登りやすいことは変わらないのですが、とにかく長い。コースタイムよりなんだか長く感じました。
傾斜がキツイ方が大変なんですけど集中もできるので体感の時間は短いですね。
胸突き八丁の途中から出てくる雪は、快晴が2日続いたおかげかよく締まって歩きやすいです。チェーンスパイクでザクザクと歩きます。
胸突き八丁の頭まで登り上げて少しトラバースすると稜線に出ます。
出た瞬間目の前に雄大な御嶽山、間近には木曽駒ケ岳が聳えています。
茶臼山分岐〜将棊頭山
とにかく木曽駒と御嶽に圧倒されます。綺麗だしカッコよい。
ヤマレコに記載されているコースは小ピークをトラバースして西駒山荘に向かい、その後将棊頭山に向かうコースです。
木曽駒をやっと山らしい山として認識できた |
ヤマレコに記載されているコースは小ピークをトラバースして西駒山荘に向かい、その後将棊頭山に向かうコースです。
しかし右手に木曽駒ケ岳、御嶽山。
左手に八ヶ岳、南アルプス。
後ろに北アルプスを見ながらの贅沢な稜線歩きです。
冬の澄んだ空気でよく見えます。
2、3のピークを超えると将棊頭山に到着します。
山頂には新しい標識に手書きで山名が書かれていました。最近新しくしたのでしょうか。
山頂に着 |
ふぅ |
乗鞍ですね |
あっぷ |
安定の御嶽山 |
んー素晴らしい |
笠ヶ岳と稜線。真っすぐな稜線やなぁ |
穂高と槍ですな |
たぶん後立山連峰だけど判然としない |
甲斐駒。日が当たってなくて自分の技術ではうまく現像できず。。。 |
仙丈ケ岳 |
北岳 |
間ノ岳 |
農鳥岳 |
塩見岳かな? |
荒川岳? |
360度、かなりの展望です。
御嶽、乗鞍、笠ヶ岳、穂高岳、槍ヶ岳
八ヶ岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、白峰三山、塩見岳、荒川岳などなど。
八ヶ岳は雪がないですね。
白峰三山、荒川岳は雪化粧をしていました。
北アルプス方面はしっかり雪化粧しています。
木曽駒ケ岳もまだらながらも雪化粧の準備をしています。
将棊頭山そのものはというと山頂にも雪はそう多くありませんでした。
木曽駒。お山は近くで見ると迫力が凄い |
宝剣岳かな? |
すっと伸びる尾根筋 |
稜線も気持ちがいい |
振り返れば御嶽、乗鞍 |
おりゃっ |
西駒山荘めっちゃ近い |
御嶽に恋してるかもわからんですね |
将棊頭山〜西駒山荘
このまま降りて茶臼山に向かう計画でしたが、木曽駒ケ岳をより間近で見たいと思い、稜線上を少し先に行くことにしました。
地図と地形を見合わせて、一つ先のピークを越えればより山体を見渡せると思い向かいます。
ほんの10分程度歩いて少し登ると予想通り開けました。山荘が見えていたのでカールが見えるかと思ったのですがロープウェイが見当たりません。よくよく考えるとロープウェイは壁の向こう側らしい事が分かりました。
カールが見えなかったのは残念ですが、木曽駒ケ岳をやっとハッキリと認識出来た気がします。
以前縦走した時もコガラから登った時もイマイチ認識出来なかったんですよね。深田氏は標高のみで選んだわけではなさそうですね。
ロープウェイが出来てからこちらから木曽駒ケ岳を眺める人は激減したでしょう。しかし将棊頭山側から見る木曽駒ケ岳は素晴らしいものがあります。
昔は長い登りを超えた後にしかカールを見られなかったであろうと思います。それが今はカールを見るだけなら苦労なく見る事が出来るのは不思議なものです。
さて、満足して見納めると西駒山荘に向かいます。西駒山荘は綺麗でこぢんまりとした山荘で、昔ながら?な石室が建屋の横にくっついています。
雪はさして多くありませんでしたが、既に石室の入り口は掘り出さないと開かない状態でした。窓を開けると中にも雪は吹き込んでいましたが、厳冬期は重要な拠点になるのでしょう。
テーブルがあったのでそこでラーメンを頂きます。槍穂高が見える良いロケーションです。
試しに氷を溶かしてみましたが、
綺麗に見えた氷に案外砂が入ってる
コッヘル内で全然溶けない
結構時間かかる
体積に対して得られる水量が少ない
などなどやってみないとわからないなぁと思いました。その時の雪質でもまた違うんでしょうね。
さて食事を済ませて歩こうかと思いましたが、思ったより時間がない事に気付きちょっと焦ります。茶臼山はやめてそのまま下ろうと思い出発します。
帰りはトラバースを進みますが、おそらく元々細めのトラバースなのでしょう。雪が積もって斜面のようになっている箇所がありました。
チェーンスパイクじゃ落ちるなと思い、アイゼンとピッケルを用意します。山荘でつけておけばよかったですね。
稜線上はチェーンスパイクで全然行けたので、そのまま行けると思ってましたが到底無理でした。
アイゼンの横爪を刺しながら通過して、後はサクサク進むと分岐まで戻ります。距離はさして変わらない筈ですが、明らかにトラバースの方が早いですね。
下山
神社があった。岩の祠ですかね。 |
夏道に |
下りはひたすら下ります。
気温で雪が少し緩くなっていたので、アイゼンよりチェーンスパイクの方が楽に降れそうだなぁと思いながらも履き替えるのが面倒でアイゼンで降りました。
緩いところだとアイゼンでは引っ掛けがかなり気になりました。前爪をひっかけて転びそう。
稜線上はアイゼン、樹林帯はチェーンスパイクで使い分けるのがいいかな。
雪が無くなる少し手前の休憩ポイントでアイゼンを脱ぎました。雪が緩めなのでブーツでも行けるかなと思ったんです。が、その後一度転びました。やはり雪が無くなってから外さないといかんですね。
夏道に出ると後はひたすらに下ります。
大樽小屋から先は緩やかなのでぼーっとしてしまいそうですが、気を持ちながら歩きます。
家に帰っても鈍い痛みがとれず、諸々妻に頼らせてもらって即布団に直行です。
翌日には取れましたがなんだったのでしょう。
昨年赤岳に登った時も似た症状が出ました。
スキーやってた時は雪目なんてなった事ないんですけどねぇ。
所感
ヤマレコ
YAMAPが有料化するにあたってヤマレコとYAMAPとどちらに課金した方が良いか検討するために、ヤマレコでログをとってみた。知らなかったんだけど、ヤマレコはログを取りながら計画の標準コースタイムに対する現在のタイムをとって各ポイントの到着時間を自動計算してくれます。
カーナビみたいな感じですね。
後は基準が分かりませんが、ちょくちょく時間と標高を音声で教えてくれます。
ルートから外れた場合も教えてくれます。
便利と感じる場面もあれば、意図的にルートに沿っていない時もあったのでうっとおしかったり、急に声が聞こえてビックリしたりもしました。
しかしこれらはYAMAPにはない機能で、真面目に作られてるなと思いました。
SNS的な使い方で言えばスタンプ、UI、写真の多さなどYAMAPの方が人気が出るのが分かりますが、登山の補助として使う場合はヤマレコの方が向いているかもわからんですね。
課金すればコンパスへの提出も可能になるし。
後はヤマレコの方が安い。
現像
今回NX-Dを使って現像していて空と近景を個別処理したいなぁといつものことを思いました。使い始めた当初はNX-Dに部位処理する方法がなかったのでやはりAdobeにお布施するしかないのかと絶望していたんですが、ふと思い立って改めて調べてみたら
やってくれましたよNikonさん。
かつてNX2についていたカラーコントロールポイントなる部位処理の機能をいつの間にか搭載してきていました。いやもっと大々的に宣伝してよ気づかないよ。
出来ること、調整の幅がものすごく変わるので大変有意義な機能追加です。
それが無料で使えるんですよ?NX2も有料だったのに。Nikon太っ腹。逆に経営的に大丈夫かと心配したくなるレベル。Nikonにお布施するか。
で、さっそく今回の写真は嬉々としてカラーコントロールポイント使いまくって現像したんですが、中々難しい。
境界を厳密に決めなくてよいので手軽なところは魅力的ですが、配置や調整をうまくやらないと滑らかなグラデーションのはずの空がムラムラになります。(既に失敗しているものも掲載していますがいつか過去の自分を振り返るために)
そうは言っても今まで出来なくて諦めていたところなので、ガンガン使って習得したいですね。
後は情報が少ないところは頑張っていじくりまわしても結果がついてこない。
順番もあるでしょうし、やはりフルサイズなどの諧調がほしくなるのか。
でもどっかで経験するのは必要ですよね。
APS-Cしか知らないのと、フルサイズを経験した後に意図的にAPS-Cを使うのでは意味合いが違います。
後、24-85のレンズで行ったけど、色乗りが悪い。。。のか?
他のプロのブログで見かけたんですよね。そういう話。
16-80の方が色乗り良いのは確かだけど、寒いとAFが。。。んーどうしよ。
冬のボーナス。。。
使用機材
・Nikon AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR
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