山伏~八紘嶺周回 ~緑深き山と初めて経験する膝の痛み~


新靴でどこか登りたいと思い、比較的近めのところで。
自宅から2時間程度で登山口にアクセス出来、周回が可能そうな山伏~八紘嶺を歩くコースを計画する。
麓には梅ヶ島温泉もあるので下山後の温泉も期待出来る。



黄金の湯~山伏登山口



登山口にも駐車場はあるが、周回したかったので中間地点の黄金の湯の駐車場に駐車して出発する。てんくらでは晴れ予報だったがガスり気味。。。
どうもてんくらの予報は天気に関しては当たる確率が高くない気がする。





分岐を左に降りていく
しばらく登りの舗装道路を歩いていく。
分岐を左に降りると川沿いの道に出るのでさらに進んでいく。

山伏だけならここに停めるのが近い
渡ってすぐに右を向くと登山口だ

登山口
沢沿いを歩くと駐車場が左手にあり、その後堤防を渡渉して右側に登山口がある。
林道を歩いていた際にザックがどうにも重い。どうやらショルダーベルトを締めすぎていたらしい。調整すると軽くなった。

登山口~蓬峠

登山口からは西日影沢を登り詰めていく



こういった橋を何度か渡る
道は橋も整備されていて歩きにくいところは特にない。
沢沿いの樹林帯は緑が濃く、とても綺麗だ。つい撮ってしまう。







折り返し地点の近くに巨石がある


ちょこちょこ案内版がある
巨石の近くは少し道が分かりにくい。
巨石を一旦左に迂回して進んでから橋を渡る。
橋を渡った後は登りに入る。
沢から斜面へ入っていく途中で、道が非常に分かりにくくなっているポイントがある。
コンパスと地図をよく確認してから進む。

その後はしばらく急な登りが続くと峠に到着する。




峠に到着

蓬峠~山伏頂上

この辺りからガスってきた。
しばらくトラバース気味に歩いていく。



さるすべり?ずるむけ

とにかくキノコをよく見た一日だった

デカイ
ある程度進むと今度は急登になる。かなりの傾斜があるところをとにかくジグザグに登って行く。ここで異変発生。新靴の靴紐をしっかり締めた状態で登っていた。踵はすごくフィットするんだけどこすれて痛くなってくる。そして大きい段差を越えようとした時に膝にズキッと痛みが走る。
これがこの日とその後も悩みの種になる元だった。
痛みはあるけれど、まだコース序盤ということもあってとりあえずそのまま進むことにする。





急登を登り上げると尾根に出る。

尾根、と言ってもものすごく広々としていて、まるで山の上に森があるみたいだった。
なんとも不思議な山だなと思う。
分岐を山伏へ



後は急登はなく、ゆるゆると登っていると山伏頂上に到着した。
しかしこの広い尾根で濃霧にあったらまず迷うだろうなと思った。



山伏頂上からは天気が良ければ富士山も見えるようだがこの日はあいにくのガスが多くて見れない。しばらく待っていた方も見れなかったようだ。
頂上で休憩した時にいろいろな所を歩いたという方が話をされていた。
塩見岳という言葉も聞こえてきて、少し脳裏に残る。

南アルプス方面は少しだけ展望が見えたが、やはり雲が多い。
この時点ではどこがどの山かも把握できていない。


山伏~大谷嶺

膝はまだ痛むけれど、登っていた時ほどではないなと判断して歩き始めることにする。
新窪乗越の分岐まではとにかくゆるゆると下る。やはり山伏の森感はすごい。
またキノコも本当に豊作で、不思議な形のキノコを沢山見ることが出来た。









なんのロープだろうか。昔何かを運んでいたんだろう。

休憩したらレンズが曇ってソフトフィルターみたいに

しばらく進んでいくと尾根が痩せてきて、新窪乗越に到着する。
ここは大谷崩という大規模な崩落地になっており、展望が開ける代わりに風も出てきていた。大谷崩を登るルートもあるようだが、中々急で高度感がありそうな登りに見えた。

新窪乗越の分岐

一気に展望が開ける。ここは晴れて良かった。
大谷嶺へは崩れていない反対側の斜面を登って行く。
この時点で膝はかなり痛みを伴うようになっていたが、展望で元気が出たのかそのまま登って行けると判断して歩く。
大谷嶺への登りは今までと全く様子が違い、細い尾根をトラバースする。




凄い崩れ方だ
と言っても急な登りというわけでもないのでしばらく登って頂上に到着する。
頂上からの景色

何故か山名が削り取られている

本日のカレーメシ

固形燃料が入っております


ピリッとしてて結構うまい!写真だとちょっとグロい
頂上に立ててあった標識は何故か山名が削り取られており、静梨友好とか書かれていた。
山はどこのものでもないと思うが、何かひと悶着あったのかと想像する。
昼飯はカレーメシを持参。お湯で戻すだけにしては結構うまい。
これでそこそこ食えるならアルファ米とやらも割と食えるのではないか。

昼飯を取った後は予定変更して大谷崩から下るか、八紘嶺まで行くかしばし逡巡したが、せっかく来たからと八紘嶺まで行くことにする。
この時の決断が良くなかったなと後で後悔する。

大谷崩~八紘嶺

特に難しいところはなく、先ほどの山伏の雰囲気と似た広めの尾根上を歩いていく。
ここらでガスが濃くなり、しばし先が見えなくなる。
コンパスと道を頼りに進んでいく。ガスが原因か分からないが、YAMAPでトレースしていたGPSも座標を拾わなくなってしまったので本当にコンパスを頼りにするしかない状況になった。



犬?




八紘嶺に到着するが展望はない。一応三角点はある。
このころにはかなり膝の痛みが悪化しており、八紘嶺まで来たことを後悔した。
膝は曲げて伸ばす時に物凄い痛みを伴う。
木の根っこをまたぐだけでも痛い。
傾斜があると死ぬほど痛い。

しかし原因も分からないので、とにかく早々に下り始める。

下山

痛みとガスで写真を全然撮っていない。
とにかく痛いが頑張って下るしかない。八紘嶺からの下りは特に難しいところも急なところもないので、山伏側と比べると優しく感じた。




登山口まで到着。ここに駐車場もあったが、周回予定の自分はここからさらに黄金の湯まで行かねばならない。
痛みに耐えて林道を下っていく。
しばらく林道を下ると梅ヶ島温泉に到着する。中々に秘境感が出ている温泉で、日帰り温泉的な利用はちょっとしづらそうだった。
それでもかなり疲れていたので温泉に入れないかと聞いてみたが、17:00近くなっていたこともあってもう駄目だった。
痛みで予定よりかなり遅れてしまったためバスもしばらく来ない。
仕方ないので黄金の湯まで歩くことにした。

とぼとぼと歩き始めると、思いがけず車から声をかけられる。
なんと良かったら乗っていきますかとお誘いいただいた。
膝の痛みも限界に近かったため、黄金の湯まで甘えさせていただくこととした。

登山をされる方らしく、自分の登山の格好を見て声をかけたそうだ。
こんど山伏を歩くから下見に来たとのこと。
山談義を楽しく出来て、送ってまでいただいて本当に助かった。
こんなに人に助けられたと感じたのは久方ぶりだった。

乗せていただいたおかげで黄金の湯の閉店にも間に合い、ひとっ風呂浴びることが出来た。感謝感謝。

振り返り


  • 登山靴


今回新調した登山靴は後ろコバがついてるシャンクが固いモデル(サレワ Crow GTX)。
足首周りは靴紐を締め気味にすると物凄くフィットするが、フィットしすぎて急登でかかとが靴擦れしそうになった。 試着時はそのフィット感が良いと思ったが、やはり実際に使うと違う。
登りは少し緩めて歩くと良いようだ。

よくテント泊は固いソールがいいと言われるが、果たして何kgくらいが適しているのか。
それは人によるのか。具体的に書いているサイトや雑誌をあまり見かけないので山岳会にも入っていない自分は経験で見つけるしかなさそうだ。


  • 膝の痛み

後から分かったことだが、膝の痛みを誘発したのもおそらく登りで足首の自由度を奪い、まっすぐではない状態で負荷をかけたものだから痛みが出たのではないかと思っている。

後日いくつか医者に行ったが、オーバーユースだと湿布を渡されて終わりだった。
スポーツ向けを謳っている整形外科でもそんな感じだ。

しかし先日丹沢ではもっと長時間の縦走、急登もあったのでいまいちオーバーユースだけが原因だとは信じがたい。
そこで上記の考察に至ったが、オーバーユースと上記新靴の使い慣れていないことによる負荷で痛みが出たのではないかと思う。

しかし今でも痛みが出ることはあるのでまだ様子見だ。
インソール交換や登りは靴紐を緩めることでかなりマシにはなっている。


  • 山行計画

今回エスケープルートで大谷崩から降りるべきだったなと反省した。
また縦走コースはバスの時間、駐車場から登山口までの距離も計画に入れなければいけないことに当たり前ながら実感した。

コースタイムにそこを入れておらず、歩き始めてからそこに気づいてしまった。
さらに時間に余裕がないところに痛みが伴って後半は辛い印象しか残らなかった。 エスケープルート、膝の痛みのような想定外の事態への対策ももう少し練っていかなければいけないなと思う。

■持参した機材


Nikon D3300
・Nikon AF-S DX 18-55mm f/3.5-5.6G VR
Nikon AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR

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