【日帰り】乾徳山

お盆の休み、晴れそうなので登山です。
と言っても前日バタバタしていて計画を練る暇がなかったのと、先月穂高に行ったので今月は軽いところでと思い乾徳山を選択。

3時頃家を出て6時には駐車場に到着。
高速から離れたところにあるため以前住んでいた甲府の街中を通りましたが、平和通りの釜無川のあたりから八ヶ岳や甲斐駒がよく見える事に気が付きました。

住んでいた時は登山していなかったので気にもとめなかったのですが、なんとも贅沢な眺めです。
人間、興味のあることしか目に入らず、興味を持った途端に視界に入ってくるようになるんだから不思議なもんです。




登山口〜道満尾根〜道満山

駐車場は橋の手前、看板があるところに20台程度停められます。
6時時点では数台しかいませんでしたが、下山時は満車でした。



駐車場側にトイレと、ありがたいことに自販機まであります。
ちょうどお茶を1本忘れたので補充します。

登山口は周回予定なので道満尾根と書いてある方から。
しばらく舗装路を進みます。この辺りの徳和は宿泊を家業にした集落なのか民宿が目立ちます。
交通が発達した現在、ここで泊まる人はどらくらいいるんでしょうか。案外東京から来る人は泊まるんですかね。

獣害対策のゲートを抜けてしばらく行くと登山道に入ります。
登山道は最初から中々の急登。




以前のヒル地獄の経験から体にヒルがついていやしないか、そこらにいないか慎重になります。幸い沢沿いでもないし、晴天なのでいなさそうですが、感覚過敏になってしまいます。
トラウマか。

しかしあの後散々な思いをしたヒルに興味を持ち、ヒル研なる所が出版している書籍を読んで少し詳しくなりました。
家に連れ帰ってしまったヒルで試して塩は抜群に効く、アルコールスプレーも無力化には有効な事も確認出来ましたし、もう余り怖くないはずなんですけどね。はず。

さて、道満尾根は道満山山頂までとにかく急な尾根を淡々と登り続けます。
柔らかな朝日は気持ちいいですが、汗だくです。

道満山を過ぎると林道と合流します。大平にある駐車場に停めるとここからなので近いですね。





大平~扇平

ここはイージーゾーン。少し登ると平坦な散歩道になります。
この日は人は多くはなかったですが、こちらのルートは良く踏まれており、非常に登りやすい登山道です。

扇平に出ると一気に視界が開けます!
草原のような場所になり、富士山もよく見えます。
また目指す乾徳山も目の前に見えます。






非常に気持ちの良い草原で、ここから1時間程度で山頂なのでピストンの場合は戻ってきてここで昼ごはんが気持ちいいでしょう。

扇平~乾徳山

扇平からは大きな岩が増えて来ます。
有名?な髭剃岩もありました。ザック背負ってると通れねぇ。




悔しいんで岩の上に登って上からその先がどうなっているのか見てみます。
うん。断崖絶壁ですね。

鎖場も徐々に出て来ます。
1ヶ所ホールドが見つからず、鎖に頼るところがありました。






さらに登ると富士見に良い場所もあります。
人工的に開いていますね。
でも見晴らしがいいのは嬉しい事です。

ただ快晴予報だったのにこの辺りからかなりガスってきます。不穏な予感。

山頂直下に鳳岩という乾徳山と言えば!みたいな写真でよく使われている岩場があります。
迂回路もちゃんとありました。


最初鎖無しで登ろうとしましたが、自分の力量では流石に無理で、最初の方鎖に頼りました。途中からはホールドが豊富になるので鎖無しでも行けます。
登りきると山頂です。

山頂はなんと真っ白け。
晴れ予報どこいったん?



天気予報のうそつきー!(キキ風)

ホットサンドしたりコーヒー飲んだりして40分ほど粘りましたが一向にガスが晴れる気配がなく、泣く泣く諦めて周回路に向けて下り始めます。

乾徳山~国師ヶ原

周回路の方に向けて下り始めます。
ここがある意味本日の核心部。





先ほどまでの良く踏まれた道と異なり、軽くバリエーション臭のする道になります。
最初は岩場ですが、黒金山との分岐を過ぎて国師ヶ原まで下る道が急峻な上にスラブ状の岩だらけ、しかも滑れるように苔付きときたもんだ。


ガレ場注意とありましたが、てやんでぇと思っていましたがホントでした。

滑らないよう慎重に足運びしながら、また道も不明瞭なのでよくよく見ながら下っていきます。道が平坦になるとちょっと一安心。

八ヶ岳みたいな苔とブナ林まで来ると今までの厳しい下りはなんだったんだというくらい平穏な道になります。
そうするとすぐに避難小屋が見えて来ます。




国師ヶ原~徳和




ここからはもうひたすら一気呵成に下るだけ。
もう難所もないのでとにかく下ります。

おそらくメジャーなルートは国師ヶ原から扇平に抜けて乾徳山を目指すルートでしょう。
あのガレ場の下りは踏まれ方が他と全く違う。

無心になって下り続けると林道に出て、後は徳和までテクテクです。


所感

集中力

自分は昔から興味のある事しか集中力を発揮できず、長続きしないタイプです。
この日ふと気づいたのですが、登りでは下界でのことなどが色々頭をよぎるんですが下りはほぼ無心で下っています。

なぜか。

下りはそこそこスピードを出してしまうのですが、そうすると必然的に足場を見て次にどう動くかを瞬間瞬間で判断する必要があり、強制的に集中せざるを得ません。
その結果、下りは考える暇もなく集中して無心なのではないかと思いました。

しかしこの集中している時間というのは案外とストレス発散になるのではと思いました。
自分は意図的に集中することが苦手なので、下山時の半強制的に集中する環境が意外と性に合っているのかもしれません。

ザック

OLTOVOXのトラバース30を使っていたのですが、前回の穂高でなんと穴が開いてしまいました。(1年使ったかどうかなのに。。。)

仕方ないので新しいザックを物色し、結果的に冬山含めたオールシーズン日帰りで使えるようにミレーのアルパインザック、プトレイ インテグラーレ 35+10を購入しました。

決め手は見た目のカッコよさ、腰ベルトがペラペラでないこと、ザックにヘルメット、アイゼン、ワカン、ピッケルなどを外付け可能な事。

実際使ってみると、腰ベルトがゆるみやすいという気になるところはあるものの、他はイメージ通りで日帰りの主戦力として長く活躍してくれそうな予感です。

モンベル アルパインクルーザー2000


こういう所に立つとちょっと足が痛い

穂高縦走をこなしたアルパインクルーザー2000。
馴染んだのか前回当たる感じがした部分も柔らかくなって気にならなくなりました。

しかしアッパーとソールはライトアルパインブーツと比べてかなり柔らかい事に変わりはなく、鋭角な岩の上に立つような場合が多いと足裏が疲れますね。
シャンクの柔らかさから来るものでしょう。

濡れた場所や苔のある岩などは絶対の安心感とは言わないものの、滑るけどその後止まるという感じ。
一部のビブラムは滑って止まらずにスッテンといくのでそれと比べると安心感はあります。

なので今回の山も下りで滑りやすそうなシチュエーションは数多ありましたが、程よく安心して飛ばせるほどでした。

アッパーやシャンクの作り方はヨーロッパが数枚上手な感じで、日本の山に合ったソールという意味ではモンベルのトレールグリッパーが最適解に近いのかなと。

ヨーロッパのライトアルパインブーツのソールにモンベルのトレールグリッパーをコラボしたら最強の登山靴が爆誕するんじゃないかと密かに妄想を重ねています。

最近ちょっとトレランも興味出始めていて、トレランシューズはまた違ったりするんでしょうね。
穂高で結構たくさん見ましたし、ガイドの方でもプライベートではトレランシューズ活用されてたりするみたいなんで一回試してみたい。脱線。

まぁしばらくは無雪地帯はアルパインクルーザー、雪山はスカルパのリベレライトHDと使い分けます。
アルパインクルーザー2000は良いお靴だけど、アッパーに剛性ないんで間違っても前爪あるアイゼン履く気にはならない。蹴った時に刺さらんと困るじゃんね。

その点ライトアルパインブーツのリベレライトHDはソールは濡れたところで良く滑るけど雪でアイゼンつけてれば関係ないし、アッパーとシャンクの剛性はあるんでアイゼン使用にも耐えると思うんで使い分けかな。



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