【閲覧注意】岩と雨とヒル地獄の岩古谷山


 ナメクジなどが苦手な人は戻った方が良いです。

会社の平日休み、毎年北岳など1泊で行くところに行こうと思うのに、示し合わせたように雨天、雨天、雨天。嫌がらせ?

かと言って家で悶々としていても仕方がないので、多少の雨の山も経験だろうと思い近場の山で気になっていた岩古谷山へ。

展望は望めないだろうけど、人を連れてこれるレベルなのかどうか、コースの下見も兼ねて。

天気予報は降水量は0-1mm/h程度。SCWも曇りと雨雲が交互。時間が経つにつれて良くなりそう。まぁ行けるでしょう。

と、思ったのが大間違い。。。


駐車場~岩古山

こんな日に登山者はおらず、8:30着でも自分一人。
駐車場に停めて歩き出します。


堤石トンネルまで車道を歩き、トンネル手前で右に折れて登山道へ入ります。
珍しく登山届を入れるボックスではなく、入山者用のカウンターが置いてありました。


しばらく石段を登ると、最初からとんでもなく大きい岩と岩壁がある部分を通ります。
水量は少ないものの、垂直な岩壁を結構な落差で落ちる滝は圧巻。




崩れた小屋を過ぎてさらに登ります。

ここでなんだか見慣れない虫?を発見。最初はミミズかと思って写真を撮ってましたが、ミミズにしては動きがおかしい。。。これはまさか。。。



ヒル!?

おぉーこれがヒルかぁー。とこの時はまだ呑気に見てます。

とりあえずそのまま登って行くと。。。あれ、所々にヒルいるね。。。
あれ?登ってくるね。。。

いやいや靴に入られたらさすがに気持ち悪いし。。。と思い払おうとするも。。。

ぜんっぜん払えない!え!?吸着力半端なくない!?

とかって焦っていると、次々と飛びついてきて足回りがヒルだらけ。
しかも足登ってくる。。。!ひぇぇぇぇぇ。。。。

こういうの見るだけならきもちわるーい、くらいでそこまで抵抗ないんですが、自分の身体に登ってくるとなると全く話は別。ヤバイ。控えめに言っても、ヤバイ。

一回登られると、感覚過敏になってしまって手や首とかにまとわりついていないかビクビクしてしまいます。

しかも登ってもヒル、下ってもヒル。

もうこの時点で逃げ出したくて軽くパニックでしたが、なんとか急ピッチで登って行くとヒルが減ってきました。
しかしパニックになったこととかなりの急な登りを急いで登ったので汗だくで心拍数も上がりまくり。一気に疲れが押し寄せて来ます。

この日は6時間くらいの行程だったので余裕と思っていましたが、まさかの予想外の事態に序盤でかなり体力を消耗。もとい、精神力を消耗。

聞きしに及びヤマビル。丹沢とかで有名で、話だけは聞くものの出会うのは実は人生で初めて。正直向かってきてよじ登ってくるあたりGより怖い。

しかも大群で。怖すぎ。

下手なホラー映画よりずっっっっっと怖い。恐怖ですよあれは。





とりあえずヒル地帯を抜けたので少し落ち着きを取り戻して登っていると拍子抜けするほど早く岩古谷山の山頂に到着。


途中鎖場もありましたが、全然問題ない。

そこから平山明神方面に向かいます。峠から平山明神までのコースが超危険、上級者向けとあったのでどんなものなのか興味があったからです。
展望はなくても険しいなら楽しめるかな?と。

岩古谷山~峠

山頂を少し過ぎると展望地。
ちょっとだけ雲が晴れてくれました。



かなり急な岩の階段を下ります。
しっかりした手すりがあるからいいものの、人によってはこっちの方が怖いんじゃないかな。




その後こちらも急な木道を降りていき、後はゆるゆる降りると峠です。

峠で雨が強くなってきました。

一瞬どうしようかなーと悩みましたが、やはり平山明神まで行ってみたいと思いレインウェアを着込んで向かいます。

しかし今考えればここでやめとけというサインだったのかも。。。

峠~平山明神

さて、本日の核心部。
峠から最初のピークまでが最も険しいです。バリルートっぽいですが、必要なところにはしっかりロープが張ってあるのでキツイものの登るのは問題ありません。
ただここを降りるとなるとかなり大変かもしれないですね。




意外と最初のピークを超えるとその後難所はあまりありません。
ピンクテープをよく見ないと道を間違えそうな部分があるのでルーファイはしっかりやらないといけないです。

1か所だけ横ばいで歩かないといけないところが少し難しいですが、ここもロープはあるので通過は可能。


ここ、道なりにいこうとすると左ですがコースは右です

ここも左に降りるのではなく、岩の右をまいていきます

ここがちょっと難所

下から


ただ全体的にアップダウンが激しく、中々に体力使います。

途中のピークでヒルがいない事を確認し、ちょっと岩に腰かけておにぎりタイムです。

しかし。。。気を抜いたのが間違いだった。。。

おにぎりを食べ終わってぽへっとしてるとふと腹部に違和感が。。。

見るとTシャツが赤く染まってる!

げぇっ!!

そこにはまるまると太ったヒルが。。。
しっかりと吸われてました。

よく見ると足元にもワラワラと集まってきています。

勘弁してーと思い早急に片づけてザックを背負って出発。

ここでもプチパニック。もう家帰りたい。

しかもこのあたりから雨が本降りに。誰やねん1mm/hとか曇りとか言うてたん。
完璧に嘘やないかい。土砂降りです。

当日の予報もあてにならないとは。

平山明神との分岐にたどり着いたときにはどこで出てくるか分からないヒルの恐怖と雨で満足に補給も出来ず、へとへと。
どうせ展望もないからと平山明神までの往復はパスします。




平山明神~大鈴山~鹿島山

大鈴山までは分かりにくいところはあるものの難所は無し。
ただし最後の登りがかなり急で、土砂降りが続いておりかなり体力を消耗。

しかも土砂降りだろうとおかまいなしにヒルは顔を出す。

もうこの辺までくると靴の中は血まみれでも諦めようと思いながら、とにかく早く家に帰りたいとしか考えていませんでした。
雨が凄いのでカメラも途中でザックに片づけます。

大鈴山から鹿島山までも少しアップダウンはあるものの、大鈴山までのような急激な登りはなく、鹿島山を過ぎると後はずっと下りです。

分岐から少し下ると早々に林道が見えて来ます。
どうやら神社があるようで、帰ってきた!と思ってGPSを見るとまだ先があって期待損。

しかしここで気が緩んで神社の社殿の軒下で少し雨宿りさせてもらいます。
ただくっついてきたヒルがここぞとばかり手についてくるのでひっぺがしながら。

さぁ下るかと思い石段を下りようとすると盛大にすってんころりん。
お尻痛い。。。

ここからはゆるやかに下って行くと駐車場に着きました。
平山明神の第一ピーク手前の登り以外はそこまで難しいこともないですね。もちろんその人の経験次第ではありますが。

家にヤマビルを持ち帰りたくないと思って車で全て引っぺがそうと思ったら、またしても土砂降りになってきたのでええいままよ!とそのまま乗り込み出発。

多分靴の中にヒルいるんだろーなーと思いながら運転します。

帰り道で温泉に寄った時に駐車場で洗いざらいヒルを剥がしては投げ、剥がしては叩きつけを繰り返しましたが総勢10匹以上いました。こわ。

温泉と静岡名物のハンバーグで癒されて帰ります。
帰宅後に再度チェックするとまたしてももう3匹ほど!どんだけおるんじゃい!

しかしここは我が家。武器があるから恐れる事はない。
塩はナメクジ同様てきめんに効きました。またアルコールスプレーもかなり効いたので、登山中にはアルコールスプレーもいいかもです。

所感

機材

今回は雨が予想されたのでZ6とZ24-200のみ。
しかしZ24-200は優秀で、超広角以外はほぼこれで事足ります。

APS-Cの高倍率ズームだとボケが足りなかったり、ISO6400だとちょっと厳しいと思うことが多かったですが、フルサイズでなら満足できるレベルでした。

また雨対策でジップロックに穴をあけてレンズをかぶせてしばらく使ってみましたが、モニター見えるし濡れないし悪くない。ただ多少排熱もあるだろうし、湿度が心配かな。

それでもザーザー振りだとやっぱり使いたくない。このために防水コンデジ買うかぁ?
うーん。

ヒル

本日一番の驚きと恐怖、ヤマビル。

あの大群で、立ってきょろきょろして、嬉々として飛びついてくるのは恐怖以外の何物でもない。痛みもなく気づかないうちに服の中に侵入して食いついて気づいたら血だらけ。ホラーやん。

どうやら雨の最中が最も元気らしく、温泉のところで雨が上がっていた時はずいぶんおとなしかったです。全然向かってこない。

やはり今日は最も条件が悪かったようです。

向こうはエサがまんまと歩いてきたわ、と思ってたでしょうね。。。

しかし自分も逃げ場がない山中で遭遇しているからこそ、恐怖が倍増したんだと感じました。平地だとあまり怖くなく、むしろ歩き方面白いなとか観察する余裕が出て来ます。

どうやらヒルを子供たちが研究の題材にしている会があるようで、本が出ていたのでつい買ってしまいました。

ヒルの寿命はなんと最長で5年!しかも吸血した後は2年程度は吸血しなくても生きていける。怖すぎ。吸血鬼もビックリやで。

なので家で繁殖されるととんでもなく困るので、しっかり置いてくるか撃滅できるよう全力を尽くしましょう。

1人の人間の力ではどうにもならない自然の恐ろしさを垣間見た日でした。

天気予報

少しでも雨予報がある日はもう信用しない。以上。

今回モンベルの折り畳み傘を持って行ってみました。
これがなんと中々に快適。

もちろん風が強い稜線上では使えませんが、降ったり止んだりする樹林帯ではとても具合がいいです。しかもひっかかりまくるかと思いきや、モンベルの最もコンパクトなトレッキングアンブレラならあまり引っ掛からない。
柔軟性があるのか引っ掛かっても折れたりしづらい。

で、止んだら折りたたんで適当なところにいれておけばOK。

レインウェアだとゴアとかでもかなり汗をかきますが、これなら涼し気です。
素晴らしいので今後採用します。重さも100g強と全く苦にならない。

やはり今履いているスカルパのリベレライトHD、濡れた木の根や岩で滑りやすい。
滑る時は急にグリップが抜けて一気に滑るからかなり怖い。

見た目とフィット感で買ったけど、ちょっと失敗だったな。。。

やっぱりモンベルとトレールグリッパーを試すしかないかなぁ。
どうもビブラムはものによっては滑りやすい。

コメント

このブログの人気の投稿

スマートウォッチ Huawei Watch GT4を登山で使ってみたのでレビュー