日帰り登山:経ヶ岳〜大船山縦走ピストン
久しぶりに丸1日使って山に行っていいと嫁との調整がついたので、10時間程度の行程を計画しようといろいろ検討。
と言ってもまだまだ残雪期。
雪が無さそうな丹沢はちょっと怪しい雲行き。
北アルプスならもっと行程を短くしないと厳しい。
鈴鹿はちと物足りない。
と、探していると北陸が晴れそうではありませんか!これは白山を見に行くのが良さそうですね。
以前、荒島岳から見た時は白山が雲かかってしまっていましたが今回は期待できそうです。
破線ルートを含みますが経ヶ岳〜赤兎山を往復で縦走すれば体も使えて白山も見れて万々歳ルートではないかと思い決定です。
アプローチ
3時起床の予定が目を覚ますとなんと4時!
なんてこった!
腕時計の目覚ましして起きれなかったのは初めてです。花粉症の薬を夜飲んだからでしょうか。
速攻でお握り握って出発、経ヶ岳展望台登山口へ向かいます。
登山口に続く法恩寺林道に入ると、道が荒れ放題。冬季通行止めだったからまだ整備されてないのでしょう。
通れましたがら、崩落が2箇所ありました。
さらに登って行くとなんと!
雪が・・・立ちはだかってる・・・!
ジムニーなら多少の雪や氷ならへっちゃらてますが、流石にこれは無理・・・川に転落する未来しか見えない笑
仕方ないので登山口を少年自然の家からに変更です。
寝坊と登山口変更で1.5時間はロスです。
少年自然の家〜経ヶ岳登山口
上の舗装路を登るか、キャンプ場を抜けた後に舗装路を越えて山道に入ります。
山道への入り口が分かりにくいので注意。
ここから入る |
しばらく急登を登った後ゆるやかな道に出ます。このあたりまでは山桜などが咲いていて綺麗でした。
経ヶ岳登山口より上は案外まだ春が来ておらず、花がなく寂しげです。
法恩寺林道に出ると登山口です。
ここは雪がない・・・。
経ヶ岳登山口〜保月山
最初は緩やかですが、途中から傾斜がキツくなります。
樹林帯なので淡々と登りあげます。
杉林を過ぎると途中からブナ林広がります。
秋はさぞかし綺麗でしょう。
荒島岳のブナ林も見事でしたが、このあたりの植生なんでしょうか。
途中から雪が出てきますが、アイゼンを着ける程ではなく、かと言って踏み抜くほど柔らかくもない、と言った感じでした。
1箇所だけ、大岩を巻くためにトラバースする所がありますが、北斜面で雪が固く、キックステップやチェーンアイゼンでは難しい箇所でした。
岩と雪の間に足を挟みながら通過しましたが、アイゼンがないとちょっと怖いと思います。
他はアイゼン必要なかったので難しいところですが。
帰りは雪が緩んでいて普通に通過しました。
その後は雪の上を登って行くと保月山です。
保月山〜経ヶ岳
雪多めです。
北陸の雪は水分多めで降雪量があるからか、雪がシャビシャビです。
踏み抜きしないんですがズルズルなのでグリップしないし、チェーンも刺さってもあまり意味ないしで傾斜が緩くても体力を持っていかれます。
雪の上をアップダウンしながら経ヶ岳へ向かいます。
この辺りから展望が非常に良くなり、経ヶ岳はもちろん、荒島岳や能郷白山もよく見えます。
美しい。
荒島岳 |
能郷白山 |
荒島岳は登ってもいいし、眺めてもいい山ですね。
経ヶ岳は南面が見えますが、思ってたより荒々しく、雪の影響でかなり山肌が削れています。
しかしそれが険しい雰囲気と冬の美しさにつながるんでしょう。
経ヶ岳が見えて来ました |
シリセード! |
途中かなり広い斜面でシュプールがたくさん付いていたのでシリセードでサクッと降りました。降りるのは楽しかったですが、ここの登り返しが辛かった・・・!
鞍部まで来たら後は経ヶ岳山頂までの激登りをひたすら登るだけです。
キッツイ。
でもそのご褒美で経ヶ岳山頂からは雲のない白山が!まだまだ白さが残る美しい白山です。
北陸で一つだけ3000mに近い標高を誇る高山であり、山体も大きいため一際大きく感じられます。
山頂標識付近だけ雪が避けてあり、
まだ先があるためここでおにぎり休憩です。
雄大な白山と別山が見えます |
経ヶ岳〜大船山
白山をより間近で見るためと、体力づくりに赤兎山を目指します。
破線ルートで多少の不安はあるけれどまぁいけるでしょうと踏みましたが・・・
見てみると赤兎山結構遠いですね・・・
ちょっとこのまま引き返そうか悩みましたが、せっかく来たので行けるところまでは行こうと先に進みます。
残雪が所々あり、夏道とミックスなのでうまく笹藪に隠れた夏道を見つけないといけません。
夏道はとにかく細くて急傾斜という感じ。段差もついていないため靴のグリップをうまくつかいながら下りますが、ぬかるんでいる所や倒れた笹の上なんかはやはり滑ります。
ただ痩せた稜線な事もあって展望は終始良いですね。
途中大きな岩がありますが、南側から巻きます。
残雪から真っすぐくると北側に出ますが、北側は巻けないので一瞬詰んだかと思いました。
この岩はこの方向から見て右に巻く |
すると岩の間を抜けられる |
この辺りから標高が1400m付近になってきますが、標高が下がった関係か気温が一気にあがり暑さを感じ始めます。
サングラス忘れたのは痛かった。
残雪に反射する日差しの熱があるのか、熱風が顔に吹き付けてきます。
残雪と破線ルートの歩きにくさも相まって距離の割に体力を奪われます。
大船山に到着した頃には帰りも考えると気力体力が限界。
赤兎山までもまだ遠く、ここで打ち止めとしました。
白山は赤兎山まで行かないと全容拝めない。また今度。 |
メシ! |
今日は野菜とウインナーも! |
大船山から見た北岳。北岳はこっちから見た方がかっこいい |
下山
腹ごしらえも済んだらそそくさと戻ります。
やはり暑さが堪えますが、進んでいきます。
残雪が厚みがあるので踏み抜きはしないのですが、表面は日差しで溶けてきておりシャビシャビ。靴のグリップからの反力が得られず、ずるずるとするため思うように進みません。
残雪に挫けそうになりながらもようやっと北岳分岐まで辿り着き、さらに進んで経ヶ岳まで戻ります。
やっとここまで戻ってきた! |
経ヶ岳までもうちょい |
経ヶ岳まで辿り着いたときはようやっと後は下りるだけ!と喜びましたが、実はもうひと登り返しがあります。そう、シリセードで一気に下ったところですね。
しかもここは残雪上を登るしかないためうへぇとなりながら登ります。
夏道を行けない。 |
これがツライ。。。 |
経ヶ岳見納め |
この登り返しが終われば後はちょっと進んで樹林帯に突入し、後はほぼ下るだけです。
無心でひたすらくだっていきます。
帰ってきたー |
荒島岳は下からでも良く見える |
所感
残雪
残雪期は装備が悩ましいです。今回もピッケル、チェーンアイゼンを持参しましたが、結局必要なかった。
ワカンも悩んだ末にもっていかなかったんですが、踏み抜きが多ければ必要だったでしょう。
時間が早く気温が低ければ凍っている場面も多かったでしょうし、それなら前爪アイゼンも必要でしょう。
それらの状況が読みにくいのが残雪期でしょうか。
また残雪の上を歩く時の歩きにくさ。
傾斜がないところでも、靴で蹴りだして体を前に進める事が出来ず、蹴りだそうとするところが滑るのでその力が失われて結果的に小股でだらだらと歩くことになります。
そして消耗だけは早い。
夏道なら赤兎山まで歩けたように思いますが、途中で撤退したのも残雪でかなり体力を持っていかれたのがあるように思います。
スカルパ リベレライトHD
おニュー靴です!
店頭でスカルパのリベレHDがフィーリングが良く、ネットで見たところリベレライトが素材違いで好みの色があったため購入。
履いてみた感じはフィット感は前のサレワ クロウGTXと負けず劣らずでいい感じ。
なじんでくるともっとよくなるでしょう。
かなり違うと感じたのは前進力。
トウの部分が反り気味で、かなり前へ前へと進めていく靴です。
傾斜がない所は良い方向に働きますし、登りでは気にならないんですが、下りが思わぬところで前に行かされるため歩きにくいと感じました。
靴底がラウンドしていて安定しないというか、足を置いたつもりが少し前のめりになってしまうというか。とにかくバランスが取りにくいのでテンポよく下っていけない。
クロウGTXはソールがあまり反っていないので、平地の歩きにくさはあるものの傾斜地でのバランスは取りやすい印象でした。
この辺は慣れもあるかもしれないのでまた何度も使っている内に扱いが分かるかもしれません。
ピッケルホルダー
新調したORTBOXのザックですが、買った後にピッケルホルダーがない事に気づく。
まぁ横にさしときゃいいかと思ったんですが、持ち手を上にしておくとまぁ引っ掛かる。
邪魔。
ちょっと工夫して固定する必要がありそうです。考えねば。
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