GREGORY ZULU40を1年強使ったのでレビューしてみる


登山を本格的に始めようと思い立った時に購入したザック、GREGORY ZULU40を1年強使用してきたのでそろそろレビューしてみます。
初めてのザックだったのでこれから登山を始める方の参考になれば。

因みに前モデルはZ40、2019年の現行はマイナーチェンジがなされていますね。

選定

まだシーズンが始まる前、近所の山に登ってみて登山って案外楽しいなと思い、せっかく登るなら道具もある程度揃えようと考えました。
調べてみるといわゆる三種の神器、ザック、レインウェア、登山靴。

靴とレインウェアは低山ハイク用はあったのでとりあえずそれでと思いましたがザックは腰がしっかりしているものを持っていなかったので購入にいたった次第です。

新しい遊びを始める時に道具をそろえていくのはワクワクするものですね。

さて最初のザックを選定するにあたってまず悩んだのは容量。

当面の山行の想定は日帰り低山。
しかしその内ある程度高いところに行ったり、山頂で料理をしたり、あわよくば山小屋で1泊なんかも出来たら良いなぁと思っていました。

よく言われる日帰りのザック容量は20L~35L程度。
各社が様々な製品がひしめきあうクラス帯です。

日帰りだけなら30Lもあれば十分そうな感じを受けます。
しかし小屋に1泊となると30Lだとちょっと小さくギリギリなのかもしれないと思い、35L以上を探し始めました。

この頃はあまり詳しくもなかったので

  • グレゴリー ZULU
  • グレゴリー スタウト
  • ドイター フューチュラ
  • ミレー サースフェー
あたりで検討を開始。
ドイターは腰はガッチリしてるんだけど、デザインがイマイチ気に入らないのと背中のフィット感はさほどでもない。

グレゴリースタウトはザ・スタンダードという感じでした。悪くはないんですが特段いいなとも思わず保留。

ミレーサースフェーは最後まで悩みました。
デザインがカッコいいのと色合いも良い。
形も細く真っ直ぐでいい感じ。
生地の厚さも厚めで丈夫そう。腰ベルトもしっかりしてます。

しかしフィット感はまぁ普通かなぁという感じでした。

グレゴリー ZULUは背負った瞬間に明らかに他と違うフィット感!
背中に吸い付くような感覚で、ザックを着るとはこういうことか!と興奮していました。

色合いはサースフェーに敵いませんが、グレーに赤のジッパーがアクセント効いてさりげなくて良い。

腰ベルトはサースフェーと比べるといささか薄いですが、背負い心地に貢献してるのかな?とポジティブ思考。

サイズも40Lがあったため小屋泊まで対応出来るだろうと思い購入を決めました。

機能

さてやっとのことで実際のレビューです。


雨蓋


雨蓋は大きめで、外からは1つのジッパーでアクセス。開口も大きくなんでもポンポン入れられちゃいます。
雨の急場凌ぎで一眼レフ(D500)を放り込んだこともありましたが、さすがに重心があがってしまって微妙でした。しかし入ったのは凄い。

主に行動食、手袋、帽子、ウインドブレーカー、財布などサッと取り出したいものを入れてます。
背負ったままでもアクセスは可能ですが開口が広いのでチャックの位置を探すのにちょっと手間取ります。

また裏側にも収納があります。
こちらにはカメラの掃除用具、ナイフなど使用頻度は低いが他と分けておきたい小物を入れてます。

メイン機室

メインの収納部はサスペンションが湾曲しているために背中側が反っています。
上部の閉める部分はコード式になっており、ある程度の容量変化に対応出来るようになっています。このコードがとてもスムゥス!
シュッとほどいてシュッと閉められます。


容量は40Lだけあって日帰りには十分すぎるほど。実際荷物が多くなる冬の日帰りでも問題なく入ります。

  • 緊急セット
  • トイレットペーパー
  • 食料
  • クッカー、ガス、バーナー
  • レインウェア
  • 飲料(2.0L~3.0L程度)
くらいが日帰りの常備品です。
冬はここに防寒着、アイゼンなどを追加しています。
またスタウトなどにはないZulu最大の特徴がこの逆U字の前開きじゃないでしょうか。
ここがガバっと大きく開くことで物の出し入れが簡単にできます。

パッキングに慣れていない初心者の僕には重宝する仕組みでした。
ただ簡単に入れられるからと言って雑に押し込むとバランスが崩れて重さを感じやすくなってしまう部分もありました。

また逆U字の外側にはレインカバーを入れるスペースと伸びる素材の大型ポケットがあります。レインカバーが附属なのは嬉しいですし、大型ポケットには一度出したウインドブレーカー、レインウェアなどを突っ込んでおきます。


背面・ベルト

背面は通気をよくするためにメッシュで隙間が大きく空いている仕組み。
この構造が背負い心地の良さのフィット感を生み出しているところもあると思います。
この背面メッシュ機構は汗抜けが良く熱気がこもらない反面、ザックの容量が多少犠牲になるデメリットがあります。実際40Lを謳っていますが40は入らないような気もする。

また、まだ厳しい冬山には行ったことがありませんが晴天の残雪期や比較的低山であれば特別スースーして寒いということもなかったです。
吹雪いたりといった経験がないのでそういった場合は分かりませんが。


腰部のパッドはしっかりしており気持ちよく腰を包んでくれます。
腰ベルトもフレームがないタイプなのでほどよくフィットします。
その代わり積載量が増えるとこの腰ベルトでは支えきれず重さを感じるようになりました。残雪の小屋泊でかなりキツイ思いをしました。

日帰り装備であれば重さをあまり感じずすこぶる快適に背負うことが出来ます。


腰ベルトのポケットは片方がメッシュ。
大きさは少し小さめで、ケース付きのiPhone6S(古い・・・)がギリ入るくらい。
ギリで出し入れしにくいためスマホは入れず羊羹や飴、レンズキャップなんかを入れてます。

肩ベルト

肩ベルトはパッドがしっかりしており快適な背負い心地。
サングラスホルダーもあるのでサングラスをかけるもよし、カラビナなどでアタッチメントをぶら下げるもよしです。
私はマムートのドリンクホルダーとコットンキャリアをそれぞれ左右に装着しています。












ロードリフターの調整を誤るとガッツリ肩で背負うことになり超、肩が痛くなります。
ロードリフター、ショルダーベルト、チェストストラップはほどほどに締めるのが吉です。

グレゴリーの特徴としてベルト類が他のメーカーのザックよりも細いです。その分バックルも小さいので軽量化に貢献しているのでしょうか。
ただバックルが小さいために一眼レフ用のコットンキャリアのベルトが通らず、カラビナで固定しています。場所によってはバックルが小さいためにカラビナをつけにくい部分もありますが、あまりブラブラぶらさげるのもどうかという感じですね。

GREGORYロゴがオシャレ

所感

1年使用してだいたい良いも悪いも分かってきた感じです。
箇条書きにすると

メリット

  • 抜群の背負い心地、フィット感
  • 各ベルト類のスムーズさ
  • 大容量の雨蓋
  • 逆U字でのメイン気室へのアクセスのしやすさ
  • 背面メッシュによる通気性

デメリット

  • 積載量に対して腰ベルトが少し弱い
  • バックルが小さく通常のベルト幅が入らない
  • 背負ったままサイドホルダーにアクセスしにくい
  • 自立しない
  • 形が綺麗になるくらい詰めると重さを感じやすく、体への負担が増す
などでしょうか。
特に他のグレゴリーのザックを触っても思うのですが、ベルト類のスムーズさは全メーカー中トップだと思います。
本当にスムーズでストレスがない。逆にこれに慣れると他メーカーのベルトが引っかかるし抵抗強いしで使いにくく感じます。

40Lというサイズはどんな山行スタイルになるのか分からない、初めて買うザックとしては良かったと思っています。
夏季日帰り、冬季日帰り、1泊小屋泊、1泊テント泊までこのザックで経験出来ました。

冬季やテント泊を初めて経験するためにザックも新調する必要が出てくると出費が嵩みますからね。

ただそれぞれ経験していってある程度分かってくると若干中途半端なサイズだとは思います。日帰りには大きいし小屋泊やテント泊には作りが弱い。

特にモデルとしては30,35,40の容量展開があるため日帰りを基準とした作りなのでしょう。ザックはパンパンにした方が見た目がかっこいいのですが、パンパンにするほど詰めると重くてキツイというジレンマ。
ただ荷物が増える冬には良い感じだなと思います。


ズールは気に入っているので使いつぶします。ダメになってきたら次は日帰り用に35Lあたりを買うでしょう。




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