日帰り:権現岳周回 ~八ヶ岳最南端の秀峰に臨む~


いろんな調整があって今週末もお山へ。

温めていた八ヶ岳の権現岳を周回するプランにしようかと思い立ちました。
天気はまたしても微妙ですがもう行ってみなきゃわからんところもあるので行っちゃいます。

しかしまぁなんなんでしょうね今年の天気は。
週末フラれまくりです。それでも淡い期待を持ちつつ午前3時に家を出発。
5:30頃には観音平に到着。駐車場は8割方埋まってました。泊まりの方もいるからでしょう。帰りには路駐も多くいたので、早めに停めるが吉ですね。
駐車場には簡易トイレも3つありました。

中部横断道が少し伸びたおかげで早く行けるようになりました。早く繋がんないかな。


観音平~権現岳分岐



周回したかったので観音平から八ヶ岳神社方面へ向かい、そこから登ります。
アップダウンを多少しながら東に向かいます。
最近よく見るトリカブト


河原に出ます


分岐有り

途中河原を超えた後に登りがあるのですが、寝不足のせいなのか、はたまた朝ごはんにと食べたサンドイッチとネギトロ巻きがあかんかったのか全く力が出ません。

しばらくひぃこら言いながら登ります。
こんなに初期段階でヒィヒィなるのは今までになかったので若干戸惑いながらも登ります。
木の階段を登り終え、少し下って進むと分岐に到着します。
特に神社らしき建屋は見当たらなかったので、分岐から少し離れているのでしょう。

ここで既に足がうまく上がらない。アドレナリンが足りない!


白いアザミ?白くなるのかな?




ここで曲がって登って行きます

権現岳分岐〜三ツ頭


緩やかな笹の尾根を登ります。
先日見た箱根の笹とは違い足元に生える笹です。
環境でこんなにも背丈が変わるのも面白いですね。この辺りはまだ紅葉は進んでいません。
ゆるゆると登る区間が結構長い印象です。

毒々しい色づき。マムシグサの実のようです。こんな風になるんだ。。。



100mmマクロは面白い

ふわ~


途中から少し勾配が急にはなってきますが、それでも大したことない・・・んですがやはり寝不足なのか足が上がらなくて困りました。
休憩がてら写真を撮りつつ進みます。



日が差してきました

エモイですねぇ

八ヶ岳の樹林帯は気持ちがいい

笹も朝日の前では綺麗です



ある程度登ると開けた場所に出ます。
先日も見た富士アザミが咲いていました。相変わらずデカイ。
開けてはいますが雲が多く展望は得られません。


展望地っぽいが。。。

フジアザミ。開けて日が当たるからでしょうか

こんな岩場でも咲くんですねぇ。

ふと足元を見るとホタルブクロが。
ひょこっと単体で咲いてるので嬉しくなります。しかしホタルブクロにしては短いような気もしますが。。。
ヤマホタルブクロとホタルブクロの違いはへたで見るとのこと。
肝心のへたが写ってない。。。花撮りって難しい。
稜線のお花畑も良いですが、地味な樹林帯で見つけるカラフルなお花も良いですね。





あれが権現岳かな?

展望地からもう少し進んでいくと、何故公園という名がついているのか不思議な木戸口公園に着きます。
ごく普通のちょっと開けた休憩スペースで塩にぎりとようかんを補給します。
この少し登った後にお腹空いてきた頃の塩にぎりホントに美味い。羊羹も旨い、腹持ちする、食べやすいの三拍子が揃った素敵な行動食です。
自分が好きで食べやすいかどうかって重要です。
公園・・・?

塩にぎりはうまい!

朝日きました!

時折見える青空が綺麗

ナノクリの逆光耐性ってやつ?

秋の装い

良い雰囲気


八ヶ岳の樹林帯は良いよねぇ。

木戸口公園から先は尾根が細くなり、展望が良くなってきます。雲は多いんですが雲間から日が差すと木々が息を吹き返したように生き生きとします。この辺りから紅葉している木も増えてきてより美しいですね。

時折雲が切れたところから目指す権現岳や、反対側に位置する青年小屋が見えたりしました。
編笠山と権現岳の間の鞍部にちょこっと鎮座してます。





もう落ち葉も

あれは青年小屋では

しかしさらに登って行くとだんだん雲が増えていき、森林限界に近づいてきたあたりで辺りは真っ白に。赤岳、権現岳が望めるという三ツ頭も期待してたんですが真っ白け。ですよねー。
ホントはここで一息つきたかったんですが、展望皆無なので先に進みます。
もふもふしておりますな


開けて来ましたが。。。

ガスゥ

期待の三ツ頭も雲の中

むーん

三ツ頭〜権現岳

ここまでがやけに長く感じましたが、三ツ頭から権現岳は目と鼻の先。
ほんの少し下ってから取り付きます。

途中すれ違った方から昨日は晴れていた旨を聞いてより無念が募ります。
権現岳、赤岳、阿弥陀岳の雄姿を見たい・・・!

そういえば早くから下ってくる人がいるなと思いましたが、小屋が多いからそこに泊まってから来るんですね。青年小屋、権現小屋、キレット小屋と1時間程度の範囲に3つも小屋があります。

朝一は晴れてたというから・・・やっぱり泊まりで行きたいですねぇ。だけど中々時間が取れないのも事実。難しいです。

靄っと系

傾斜はゆるめなところを歩きます


おっ・・・?雲がとれる?

悶々と歩いていると、途中風が雲をさらっていき権現岳が顔を見せました!ここぞとばかりにシャッター連写です。
一瞬の可能性があるのでとりあえず色んな構図で撮りまくります。

もっと岩だらけの荒々しい山かと思っていましたが、三ツ頭側から見ると案外優しい印象でした。紅葉もしてたからかな。
とれたぁ!ようやっと見れた!

アップで。

うーん。イイ。
編笠山はまだ雲の中

権現岳を見上げるところから傾斜が急になり始め、よじ登るところも出てきます。
雲の動きが早く、目まぐるしく景観が変わっていきます。
南八ツらしくなってきました

登ってきた三ツ頭

だんだん雲がとれてきます


まるで夏空の雲のよう

あと少し

最後の登りを登りあげると権現岳山頂です。
大きな岩が二つ並んでいました。まるでウサ耳のようです。岩の前には祠も安置されていました。
山頂は大きな平岩もあるものの、岩峰な印象です。


あれが山頂か!

うさ耳やんな


到着です。山頂は岩に占領されております。

特徴的な岩の反対側に回ってみるものの赤岳は雲の中。残念至極。権現岳から見る赤岳が最もカッコいいと噂なのに。


むっちゃかっこええやん


写真撮ったりしていると、南側が一気に雲が取れて展望が開けました!
紅葉の絨毯に、登ってきた三ツ頭、冬に登った編笠山、ギボシが丸見えです。
やはり八ヶ岳は雲の流れが早いですね。

ギボシが予想外に凄くカッコいい。
権現岳の全容が見えなかったこともありますが、ギボシにばかり目を奪われます。

下に目を移すと編笠山からの尾根と登ってきた尾根が両端にスッと伸びて綺麗なV字の谷を形成していますね。

谷が綺麗にV字になってますね

素晴らしい山容

山頂から少し進むと赤岳方面を見渡せる場所にスペースがあったので、昼飯を取って赤岳方面の雲が取れないか期待を膨らませます。

権現小屋が見えました

いつか歩きたい稜線

かっこよさそうなんだけど。。。晴れませんでした

就寝用のマットを敷くと靴を脱いだりも出来て中々快適です。
昼飯はレトルトカレーにボイルウィンナーをポイっと。レトルトカレーがちょっと外れで微妙でした。ウインナーは最高に美味かった。
塩にぎり食べてから2時間くらいしか経ってないのでそれもあるかもわからんですね。
身体を酷使して疲れ切ったところに食べると最高かもしれない。
やっぱり赤いザックは良い

すっかり足になじんできたSALEWA

大人のあらびき。。。


昼食後まで待ちましたが、やはり赤岳方面の雲は取れませんでした。無念です。

仕方ないので下山にとりかかります。
権現小屋に立ち寄ってバッジを購入します。
こちらは青年小屋と提携しており、(経営が一緒?)バッジも同じものとのことでした。
入り口に赤岳~阿弥陀岳の絵が飾ってあり、やはり一度は見たいな改めて思いました。絵もとても綺麗でした。

権現岳~ギボシ~青年小屋


ギボシへ向かいます。
権現岳山頂からはギボシをトラバースしている人が見えており、スリル満点かなぁなんて思っていましたが、近づいてみるとそこそこ道幅があり危険というほどではありませんでした。ガスが巻いてきて高度感が薄れていたのもあるかもしれません。


振り返って権現岳


トラバース路

横岳や赤岳への登りのような鎖場もあり、こちらが元々抱いていた権現岳のイメージでした。勘違いですね。ギボシも権現岳の一部みたいなもんかもしれませんが。
ただ確かに近いんですが、ギボシと権現岳であまりに山容が異なるのでまるで別のお山のようです。




ハイマツどアップ


岩だらけですね

かっこいいです

途中からザレザレに

振り返って



トラバースを過ぎるとしばらくは岩の中を降りていきます。
ここは登る方が楽しそうだ。

鎖もありますが、練習を兼ねて鎖を使わずに出来るだけ降りてみます。
浮石に体重を載せないよう一歩一歩判断しながら足を運んでいきます。

ある程度降りると岩が細かくなってきてザレ場に。
ザレ場を降りると樹林帯に入っていきます。


こっちから見るギボシかっこよすぎる




樹林帯を入って少しだけ下ると編笠山が正面に鎮座し、すぐに青年小屋に着きます。
最初は編笠山も寄る予定でしたが、こちらから見る登りの急さと長さに予定変更。
以前降りて来た時はサクサク降りたイメージしかなかったんですが、こうやってみると結構な登りですね。
しかし編笠山はどうしてこうも丸いのか。深田久弥氏が百名山の中で北アルプス笠ヶ岳のことをどこから見ても笠の様相を崩さない、と表現していましたが編笠山もなかなかの笠っぷりだなと思います。





青年小屋は入るのは初めてです。
扉を開けると土間があり、そこでいろいろ販売していたのでいくつか買いました。
遠い飲み屋の由来は通っていた学者先生がそんな風に表現したからだそう。
元々山小屋は早く消灯、就寝になることが多いですが、もっと山の夜も楽しみたいという山小屋の主人の想いから夜間も飲み語れるようにしたところ常連さんが通うようになっているそうです。

いつか泊まってみたいけど。。。人見知りな自分がそういう輪の中に入っていけるかは謎です。

青年小屋~観音平


沢道を下っていきます


ゴロゴロ

北八ツみたいな苔苔しさ


青年小屋からそのまま下るルートがあるのでそちらから降りていきます。
ここがかなりの沢道で苦手なゴツゴツ岩だらけの道でした。美濃戸の南沢に似ています。

沢道の岩を下るのって反動強いしうまく足運び出来ないしで苦手なんですよね。
何かうまい方法はないんでしょうか。
反動を感じるような降り方をしてる時点で山行弱者だ、と言われればそれまでですが。

かと言って上りでこの道だと半端なく疲れそうです。難しい。




木漏れ日が綺麗です


ギボシみたいな岩だ


ある程度下ると編笠山からの道と合流します。
そこからちょっと道が分かりにくいので注意。
赤テープが少なめですが広々したところでどこからでも降りて行けてしまいます。
沢道が正解のようですが、沢道やだなぁ、他の道ないのかなぁと思いつつ下っていて、途中登山道らしき道が見えたのでここぞとばかりにそちらに逸れました。

しばらく下ると明らかにルートを外れだしたのでこりゃアカンと思い軌道修正しました。
正常性バイアスというやつでしょうか。今回は日帰り、準備もあるし時間にも余裕があるので特に問題にはなりませんでした。
しかし寝不足、食料など準備不足、疲れ、天候などが悪条件で重なった時に遭難は起こるのでしょうか。下山時の平和な道では集中力が明らかに落ちるのも良くないです。
逆に言えば山頂付近は集中していることが多いのであまり間違いは起きにくいように思います。下るに従って道は不明瞭になりやすいですし、危険個所が少なく集中力が途切れている分逆に危険です。
GPSを過信してはいけませんが、こういう時にGPSも併用していると客観的に自分の位置を確認できるため良いですね。
ただ自分自身で違和感を感じないとGPSや地図を確認することもないと思うので、明らかに歩きにくいと思ったら道を外れているという感じ方は大事でしょう。



編笠山との分岐点


とにかく広い尾根



途中から笹の道になり、後はとにかく下るのみです。
途中休憩出来る開けたところが二か所ほどありましたが、スルーして一気に下っていきます。雲海、と書いてある場所があるのが印象的。

傾斜がないところまで降りれば観音平はすぐそこです。




こんなに地面に近いホタルブクロも珍しい?



明るい八ヶ岳の森林






赤岳、阿弥陀岳の雄姿は拝めませんでしたが、曇り天気の割にはちょこちょこ雲が取れてくれて楽しむ事が出来ました。

いつか権現岳から赤岳に行きたいなぁ。

雑感

ザック

新調したオスプレーのザックの具合はまずまず。
まだテン泊装備を入れて登ったわけではないので本当の実力は定かではないですが、
悪くはない印象です。
Zulu40よりずっと腰で背負っている感じ。
最初は腰ベルトが固めで足を上げにくい感じがありましたが、後半はなじんできたのか気にならなくなってきた。

マットつけてれば置いたときにZuluよりは自立するのもいいところですね。
後はやっぱり赤はカッコいい。
詳細な比較はまた別記事で。

レンズ

今回久しぶりに登山に16-80を持ち出してみました。
昨年赤岳でシャッターが切れなくなったことがあったため、持ち出すのをためらっていたのですが今回は16mmの広角でなんとかなるか検証したかったので持ち出しました。
因みにあくまで登山時に上記現象が起きただけで、普段イベントなどで使ってる時はバリバリ大丈夫です。

なので今回登山時には常備していた10-20を勇気を出して置いていってみました。
しかし結果はやはり山頂で10-20が欲しくなる事態に。
と言っても今回は山頂だけでした。他は16mmあればなんとか行ける感じ。

しかし八ヶ岳でこれだからアルプスではやはり広角レンズないと後悔しそうですね。

やっぱり朝の樹林帯用に単焦点、常用の18始まりの軽量標準ズーム、山頂用に軽量な広角、望遠ズームですか。
レンズのスペックを飽くほど眺め、どっぷりレンズ沼にハマりながら悩み続ける日々です。楽しい。

使用機材

・Nikon D500
・Nikon AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR
・Nikon AI AF Nikkor 28mm f/2.8D

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