ビミョーに古いレンズ特集 2 | SIGMA DC 18-125mm 3.5-5.6D 実写レビュー


さて、SIGMAのレンズです。
それもカップリング方式の手振れ補正無しモデルですね。

この辺りのSIGMAのレンズは情報があまりありません。
TAMRONは比較的昔のレンズでもHPが残っていますが、SIGMAはヒットしないのでモデルの特定やスペックの特定に時間がかかります。



スペック、と言えばスペック比較なんて意味がないという論もありますが、数字に対して自分の経験を重ね合わせることが出来ればスペックは意味を持ちます。
例えばこのレンズの385gが自分にとってどう感じる重さなのか。
これは自らの経験からしか分からないことですね。

一般論として軽い、重いなどはありますが感じ方は人それぞれ。身体も感覚も違うのだから当たり前です。そこを数字に対して自分なりの答えを見つけられれば次回からは経験を元に数字だけで具体的なイメージを持つことが出来ます。そうなって初めてスペックは意味を持ってくるのではないでしょうか。数字を落とし込めてなければ相対的な比較は出来ても自分の中の基準がないから、比較した結果自分にとってどうなのかの結論が結局出せません。

例えば僕の場合ですが、D500と組み合わせた場合はレンズ重量400g以下は”軽い”し、500g超えは"重い"と感じることが分かっています。
たった100g程度の違いですが、登山で10時間肩につけていると明確に違いが出ます。
またレンズの最大外径が70mm付近は”細い”と感じるし80mmを越えてくると”太い”と感じる。今のところ。トトロ。

脱線。

仕様

重量:385g
寸法:70×77.7mm(最大径、全長)
フィルター径:62mm
最短撮影距離:0.5m
最大撮影倍率:0.19倍(APS-C)

検討

オークションをぶらぶらと見ていた時にみつけたレンズです。
SIGMAにこんな中倍率、という言葉はないけれど高倍率と標準の間のレンズあったんだと思い興味を惹かれました。
そこで色々調べているとどうやら手振れ補正が付き始めた初期のレンズらしく、同じ焦点域で手振れ補正ありと無しのモデルが存在します。

以前この焦点域はNikonの18-140mmVRを持っていましたが、レンズの重さ大きさの割に比較的普通な絵なことと、最短撮影距離が0.45mという使いにくさで手放した経緯があります。
駅のホームで落としても傷一つつかず、その後も普通に使えた耐久性は称賛に価するかもしれないけれど。

しかもSIGMAは30mmF1.4Artを色味と重さがネックで手放してもいます。

しかしこのレンズ、手振れ補正無しであれば倍率の割に軽くコンパクトであることが特徴的でした。近い仕様にNikon 18-135、Tokina 16.5-135があります。
Nikonは重量は近いが一回り大きい。一度中古を試写したが特段印象が薄い感じでした。
Tokinaは16.5始まりは大きなアドバンテージですが、一回り大きく何より610gとかなり重い。

最近の自分の目安として450gを超えるレンズをD500と組み合わせると登山時に肩で重さを感じると思っています。

そこへ来てこのレンズは軽くコンパクトなのは登山に使いやすいのではないか。
最短撮影距離はMACROと銘打っている割になんちゃってで0.5mなので大したことはないですが、オークションで見つけたのは4000円という破格でした。
少しだけ汚れがあるだけでレンズも綺麗そうだったため購入。

色味や解像度は撮ってみないと分かりませんが、この価格なら失敗してもよかろうと思います。
因みに手振れ補正付きは重くなる上に故障の記事も見かけるためやめておいた方が無難でしょう。おそらく初期のものだからだとは思います。最近のレンズでは故障も少ないんじゃないでしょうか。

さて届いてみると案の定とてもコンパクトで軽い。
本体のみで360g、フード、フィルター、キャップをつけても420gです。
この倍率でこの軽さはとても良いですね。
フードは花形でしっかりしたもの。30mmで懲りたので付け外しはあまりしないようにします。。フードの型番は「LH680-01」です。




ホームページなどが残っていないので調べようがなく、SIGMAのカスタマーセンターにメールで問い合わせたところとても丁寧に答えてくれました。



ズーム時はご覧の通りびよーんと伸びます。
一応ロックスイッチがついていますが自重落下はしません。
ただズームリングの幅が広いためレンズ脱着の時はロックしないと、ズームリングが回ってしまいます。

実写


さっそく撮ってみました。
解像感は期待以上で、SIGMAらしいと言えばSIGMAらしい。
開放からでも解像感があるし、絞ればバキバキです。
色味はやはり青よりですが30mmほどではないかなと感じています。

18mm f8 ISO100

125mm f5.6 ISO640
18mm f7.1 ISO100

125mm f5.6 ISO500

125mm f5.6 ISO100 (トリミング)

雷鳥の写真は少しブレてしまっています。

この焦点距離は近寄りやすい野生動物を撮るにはギリギリ使えます。
登山には持っていくレンズを出来るだけ減らしたい。しかし稀に出会う野生動物も納めたい。そうなるとこのあたりのレンズの出番なわけですね。
雷鳥なんかはあまり逃げないので撮りやすいんですが、やはり望遠端55mmや80mmでは不足します。
この辺りの焦点距離は登山でレンズを減らしたい場合はいいかなと思います。
飛んでいる鳥をこれで撮ろうと思うのは無謀ですね。

因みに18-300mm級の高倍率は重いしデカイし描写は微妙だと聞くしであまり使いたいと思えないです今のところ。

この手のレンズは光の当たり方で描写が大きく変わります。良い光が当たっていれば嬉しくなる描写をしますが、曇り空などではハッとする描写は望めない。そこはレンズ口径の問題なんでしょうか。
同じ絞りでもレンズ口径が大きいレンズの方が明るく写ります。

そもそも口径が異なるレンズで同じ絞りにした場合の絞り羽根の口径は同じなんでしょうか。違うんでしょうか。

脱線。

因みに接写に関しては上述しましたがマクロと言うほどではありません。環境によってはよく解像するためトリミングしても悪くないと思います。
山では近寄りにくいところに花があったりもするので、ある意味使いやすくもありますね。


125mm f5.6 ISO100

登山システムとしてはこのレンズに定番のAF-P 10-20mm、まだ持っていないんですが40mm Microなどを合わせれば軽量かつだいたいの状況で撮影が可能でしょう。

AFについてはボディ内調整の範囲で満足いく個体だったこと、またカップリングなのでD500では下手なSWMレンズより早いことが良いですね。
AF-S 18-140より普通に早いです。というか18-140が遅いですかね。

最近のSIGMAレンズは重いデカイでとても使う気になれませんが、この頃のレンズは使い勝手や大手メーカーにないスペックを入れ込もうという気持ちがあったんでしょうか。

18mm f3.5 ISO100

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