冬山のギアについて

 冬山のギアについて、一度現状と考えをまとめたい。

前提として今の自分の厳冬期高山における経験値は


1月 硫黄岳 荒天 ソロ トレース有 森林限界で撤退

2月 焼岳  晴天 ソロ 下堀沢出会までノントレース

             その後後続の方とラッセル交代して登頂

2月 唐松岳 晴天 ソロ 強風にて進め無くなり撤退

2月 木曽駒ヶ岳 パーティ 晴天 登頂(ロープウェイ使用)

1月 硫黄岳 晴天 ソロ トレース有 登頂 


あたり。3月以降の残雪期では鳳凰三山、経ヶ岳(福井)、上河内岳、西天狗岳など。


ザック

GREGORY ZULE 40

最初に購入したザック。日帰りには容量が多いため、荷物が増える雪山には悪くないが、背中がメッシュになっている。ただ思ったほどメッシュで背中が寒いとは感じない。
ピッケルホルダーもあるので悪くはない。自分が使用していたのは旧型。



ORTOVOX TRAVERSE 30

上記のZULEでは日帰りには大きくなってきたので、夏冬兼用で日帰りザックを新調したもの。しかしあまり深く考えずに購入したのでギア類を取り付けるループが少ない事に冬山に行こうとしてやっと気づく。サイズはギアを外付けすれば悪くないサイズ。
何ってデザインが好きで買った。

モンベルのギアホルダーを買って続投するか、冬はZULEと割り切るか、別のアルパインザック的なものを購入してこちらをドナドナするか。。。悩む。



アイゼン

oxtosの10本爪アイゼンを使用している。
現在は既に廃盤になっているようで、代わりにエバニューの似た商品のリンクを貼っておく。

oxtosのアイゼンの良いところはラチェット式で脱着が容易なところと、軽いところだ。
チェーンアイゼンでは心配なところでも前爪があるので比較的安心して歩ける。
それでいて軽いのであまり歩行の負担にもならないところがいい。

爪先があまり鋭利ではないため、おそらくガチガチのアイスバーンのようなところや垂直登攀などでは使えないだろうがまだそんな状況になるほどのレベルに自分がいない。

現状の経験ではこれで不足になる事がまだない。

ラチェットも緩んだこともないしこれで既に3シーズンくらい使っているがプラスチック部が割れるという事も今のところない。
何よりラチェット機構はスキーやスノーボードでも多用されているので極限の環境に行くまではこれで十分かなと思っている。

もちろん、さらに厳しい環境に行くならグリベルなどの12本爪が必要だろう。

因みに前爪がない6本爪は中途半端なものだと思っており、6本爪でいけるところはチェーンアイゼンでも行けるし、チェーンアイゼンで行けないところは6本爪でもだいたい無理だ。
それでいてチェーンアイゼンの方が明らかに着脱が容易で軽い。



ピッケル

mountain dax アクラブ HG-200

これはストアで店員さんの話を聞きながら購入した。
まずはスタンダードなものをと思いストレートの縦走タイプを購入したが、今思うともうちょっとカーブがついていた方が見た目が良かったかなと思う。

最初に残雪の鳳凰三山に行く時に必要だろうと思って購入したものだが、ぶっちゃけ必要なかった。
その後も毎回持参はするものの、活躍する機会はほぼなく、大抵アイゼンだけでどうにかなっている。それくらいの山にしかまだ行っていないだけだが。

ただ少し急傾斜な部分になると、ピッケルを使った方が明らかに登りやすいなというのは感じた。必須な状況にまだ出会っていないというだけである。


ワカン

EX'PERT OF JAPAN HSスノーシューズ

これは焼岳でツボ足ラッセルで相当苦労したので、流石に買うかと思い購入した。
根石岳に向かってラッセルした時にスノーシューの人がサクサク登るのに衝撃を受けたのもある。

スノーシューとも悩んだが、スノーシューは価格が高い事とサイズが大きい、急な傾斜に対応が難しいなどのところからまずはワカンにした。

家でも練習したが、意外と装着が面倒。

唐松岳の時に使ってみたが、多少楽かな?という感じ。もう少し使い込まないと分からない。ただスノーシューの人が急な傾斜で大変そうだったのは印象に残っている。

ワカンはザックへの収納、取付の正解が未だ見いだせていない。
横づけするときっちり固定がまだいいやり方が見つけられていない。
背面ポケットに入れるだけなのが楽ではあるけど、ZULEの背面ポケットには入らない。


グローブ

テムレス 02 winter

言わずと知れた、テムレスである。
winterモデルは内部に保温材があり、02は手首の部分を閉められるので、雪の侵入を防げるようになっている。

防水性能がさすがの一言で、とにかく染みない。スキー用グローブなんかはある程度してくると染みてくるのが当たり前だが、これはとにかく染みてこない。

ただ1月の硫黄岳の-16℃下では、これの下にインナーグローブ(ノースフェイスの普通の手袋)をつけていたが、指先の冷え込みはすごく、少し止まっていると指先がどんどん動かなくなってきて凍傷の恐れがあった。

テムレスも悪くないが、凍傷の危険がより少ない本格的なグローブを買うべきか。
凍傷になってからでは遅いし、一番先に凍傷になるのは指先だ。


ウェア

モンベル サーマラップパーカ

アウターとして落ち着いたのがモンベルのサーマラップパーカー
収納すればコンパクトになるし、通気性と防風性ももちながらそこそこの保温力もある。

ベースレイヤにメリノウール、ミッドレイヤーに汗抜けのいい薄手のフリース。
アウターレイヤにこのサーマラップを使用するのが今のところ具合がいい。

以前はアウターに街でも愛用しているクラッグジャケットを使っていたが、フードがない事と稜線上では役不足でレインウェアに変えていた。

硫黄岳ではアウターにレインウェアを使わなくてもサーマラップだけで凌ぐことが出来たので中々優秀かと思う。樹林帯を登る時に着ていると暑いので、最初と稜線上がメイン。

ただストレッチはするものの比較的タイトなので、ヘルメットの上からフードは被れないところはネックかもしれない。

ヘルメット上からもフードを被れて保温力もあるハードシェルを買おうかは悩むところではある。その内買うんだろうけど高いんだよねー。あとかさばるし。

因みにパンツは夏用と同じもので、中にメリノのタイツ。状況に応じてレインウェアも履くが、あまり必要性は感じない。


SALEWA CROW GTX
SCARPA リベレライトHD

靴に関しては夏靴を後コバ付きのモデルを購入しているので、そのまま使っている。
保温材はなく、最初SALEWAで行ったときは足先に凍傷の恐れがあった。
今年硫黄岳に行った際はリベレライトで行ったが、靴下を街用と登山用の二重にしたところ問題なかった。(厚手を買えばいいだけ・・・?)

アイゼンもワンタッチでなければ特に冬靴はまだ必要ないかなと思っている。


グラサン・ゴーグル

特別なものではなく普通のものを使用している。が、バラクラバと合わせると曇る曇る。
スキーをやっていた時の経験からゴーグルも安物は曇るイメージだったがグラサンも一緒か。曇り止めを塗るか、コーティング?してある良いやつを買うか。
でも落としたらショックだから高いの買いにくいんですよねぇ。

まとめ

おそらく次に購入するのはグローブかハードシェルでしょう。
スノーシューはワカンをもう少し使わないとわからない。

ザックはどうしようかなぁ。。。

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